ソニーおよびソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEI)は6月30日、東京国税局より、移転価格課税に基づく更正通知を受けたと発表した。申告漏れと判断された移転価格更正所得金額は約744億円で、追徴税額は法人税などを含めて、約279億円になる見通しだ。
指摘を受けたのは、1999年度から2004年度のSCEIとSCEIの米国子会社であるソニー・コンピュータエンタテインメント・アメリカ間で行われたゲーム事業と、2003年度から2004年度のソニーと複数の海外子会社間で行われたCDおよびDVDディスク事業に関する取り引きだ。
法人所得の海外流出を防ぐため、海外子会社との取り引きに用いる移転価格は、課税所得申告の際、他社との取引価格に修正しなければならない。今回、移転価格税制に違反した疑いが指摘されている。
ソニーおよびSCEIは、各国の税制にしたがい適正な納税を行なってきたとし、東京国税局に対し、異議申し立て行う。また、二重課税防止の観点から、租税条約に基づき、二国間協議開始の申請も行なうとしている。
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