宇宙旅行の値段が下がってきている。
Space Adventuresは1席あたり1億ドルで、3週間の未来旅行ツアーの予約を受け付け始めようとしている。これには国際宇宙ステーション(ISS)で過ごす16日間と、月への立ち寄りが5日間含まれている。しかし席は2人分しかない。予算を抑えたいというなら、宇宙ステーションに1週間訪問する選択肢もある。これなら、2千万ドルの費用で済む。
Space AdventuresとSpaceXの両社は、民間の宇宙飛行を実現させようと試みている。Space Adventuresはすでに、制限はあるものの、宇宙旅行ビジネスを開始している。Space Adventuresの軌道周回宇宙飛行プログラム担当バイスプレジデントChris Faranetta氏は、当地で開催中のFuture in Reviewカンファレンスにおいて、今後数年間にわたり、今度は月を周回するツアーの参加者から予約をとりたいと述べた。
PayPalの共同創業者であるElon Musk氏もまた、同カンファレンスにおいてSpaceXについて言及した。SpaceXは商業的な宇宙輸送ビジネスの開発を目的としたMusk氏の最新プロジェクトである。SpaceXは最近、米国防総省国防高等研究事業局(DARPA)のプログラムのために初の衛星打ち上げのテストを実施している。 Musk氏によると、3月に「Falcon One」ロケットが太平洋のマーシャル諸島クワゼリン島沖に墜落した際も、その衛星は墜落を切り抜けたという。ロケット科学とはやはり文字通り難しいものなのだと同氏は述べる。
両氏とも、NASAが過渡期にある間は、宇宙プログラムを推し進めるために企業の投資が必要であると強く感じている。「われわれが多惑星を往来できるようになる唯一の方法は民間企業の力を借りることである」とMusk氏は言う。「政府はコスト最適化が非常に不得意なのだ」(Musk氏)
Falcon Oneは1500ポンド(約675kg)の衛星を、わずか670万ドルで宇宙に送り込んでくれる。またSpaceXの最大のロケット「Falcon 9」は、2007年末までには乗客を運ぶことができるようになる予定である。その場合フライト1回の値段は2700万ドルである。これと比べると、NASAが提案する新たな有人ロケットは5億ドルするとMusk氏は言う。
Space Adventuresはロシアの宇宙計画と密接に手を組んでいる。同社はソユーズ宇宙船を使って初期の乗客を宇宙に送り込んでいる。同社は当面はこの宇宙船を使い続ける予定である。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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