DellがゲームPCメーカーのAlienwareの買収に合意した。Alienwareのサプライチェーンを改善し、PCマニアの間でのDell人気を一気に上げることを目的とする、通常あまり見られない買収である。
買収の金銭的な条件は明らかにされていないが、AlienwareはDellの完全子会社となると、Alienwareの最高経営責任者(CEO)のNelson Gonzalez氏は言う。Gonzalez氏はDellの最高財務責任者(CFO)Jim Schneider氏の直属となるが、会社そのものはDellとは別に運営されると言う。
Dellの関係者は買収が事実であることを認めたが、会社としてのコメントは米国時間3月22日の遅い時間まで出さないとした。オーストラリア地区のDell関係者は3月に入って、買収の可能性を否定するコメントを出していた。買収は法的審査終了後30日から45日程度で完了する見込みだと、Gonzalez氏は言う。
Gonzalez氏によると、Alienwareは新規上場(IPO)による資金調達も検討したが、Dellの買収に応じればより多くの資金が調達できる、またDellのサプライチェーンや購買ノウハウを活用できるという判断を下したという。
「自分たちの強みも弱みも分かっている。弱みのひとつがサプライチェーンだ」とGonzalez氏は言う。両社は共に直販モデルを介して顧客に商品を販売しているが、Dellはその効率的な製造工程で知られている。
実際、Dellの製造工程の効率の良さは非常に有名であるため、買収の噂が表面化した当初、Alienwareのような会社はDellに合わないと指摘するアナリストもいた。Alienwareは風変わりなデザインのカラフルな製品づくりに特化しており、DellのPCの大半が使用する標準部品よりも製造に時間がかかる。
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