Hewlett-Packard(HP)が、2位からの脱却に向けたプレッシャーが高まるなかで、再度の社内再編を余儀なくされている。
同社は米国時間19日、全社員の約10%に相当する1万4500人の従業員を解雇すると発表した。この人員削減は、同社のコスト構造をDellやIBMといった競合各社の水準まで引き下げるためのリストラ計画の一部として実施される。
HPは、この大規模な改革により、2006年夏から毎年約19億ドルのコストを削減できるとしている。同社は現会計年度にも9億〜10億5000万ドルのコスト削減を見込んでいる。
HPによると、19日に発表された人員削減は社内全体で実施されるが、削減されるスタッフの大部分は、営業や、IT、人事、経理といったサポート部門の人員になるという。
同社CEOのMark Hurdは19日に行われた電話会議のなかで、「われわれのゴールはよりシンプルで敏捷に動ける会社をつくることだ」と語り、今後18カ月の間に各所で変更を実施していくとした。
従業員にはすぐに状況が知らされないと思われるが、同社経営陣がトップ会議を招集した後、週末に向けて今後の状況が明らかになっていく可能性がある。同社に詳しい情報筋によると、幹部らはレイオフの数とその対象となる部署を詰めるための会合を先週末に開いたという。
HPには現在15万人の社員がいるが、この数は18カ月前にCompaq Computerの買収を完了した時点と変わっていない。
先に一部のアナリストが予想していたように、HPは年齢や勤続年数などの点で基準に達しない社員向けの年金や退職者医療保険も2006年1月から凍結する。同社はさらに、大半の社員の401kプラン負担金を4%から6%に引き上げる。
毎年想定されている19億ドルの削減分の内訳は、人件費が16億ドル、各種手当ての費用が3億ドルとなっている。
HPは、今年に入って発表した1億ドルのリストラ費用に加え、今後1年半の間に約11億ドルをリストラに充てるつもりだという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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