カリフォルニア州サニーベール発--ハイテク企業向けのビジネス戦略に関する講習会が米国時間3月11日に開催され、出席者からは、「資金提供してくれる企業と組め」「GoogleやYahooといった大企業がやらないことをやれ」「人よりも早く(ビジネスを)開始し、それを人に売り込め」などのアドバイスが飛び出した。
Techdirt Greenhouseと呼ばれる同イベントを主催したのは、大企業向けに市場や競争に関する情報を提供しているTechdirtだ。イベントでは8社がプレゼンテーションを行った。シカゴに拠点を置く新興企業のOpenomyもその中の1社だ。現在同社はわずか2人で運営されており、1Gバイトのストレージを無料で提供している。
Openomyの共同設立者であるIan Sefferman氏は、ソフト開発者に同社のアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を使った面白いアプリを作らせることで他社との差別化を図りたいと語る。「われわれにとって、ウェブサイトはAPIほど重要ではない」(同氏)
しかし、ストレージサービスに関しては、現在Googleがオンラインストレージサービス「GDrive」の開発に取り組んでいると見られている。また、Googleなどの企業が提供する電子メールなどのプログラムでは、無料のストレージが広く利用可能だ。このような状況から、同イベントの出席者には、大手企業といかに競争するかについて、Openomyにアドバイスすることが求められた。
小さなグループに分かれた後に、Openomyに対する助言が出された。
Humble Consultingの創設者であるChris Sims氏は、Openomyは後援者、すなわち、同社に資金を提供してくれるより規模の大きな企業を探すことを検討すべきだと指摘した。さらに同氏は、プライバシーやポルノといった大手企業が力を入れていない分野に特化する手もあると冗談を述べた。
最後にSims氏は次のような提案をした。「(APIを使った)事業はやめた方がいい。これは決して悪い意味で言っているのではない。オープンAPIを使って、君たちのデータを発表させるというアイデアをどうしても実現させたいのであれば、(1つのプロジェクトとして)資金提供してくれる企業に行けという意味だ」
しかし、Sefferman氏の事業に対する意気込みは揺らがなかった。
21歳のSefferman氏は、「(助言を受け)やる気を失うどころか、ますますやる気がみなぎってきた」と述べ、さらに「やってはならないことを知ることは、やるべきことを知るのと同じくらい重要だ」と付け加えた。
別の企業のSpeedInfoも助言を受けようと同イベントに参加した。同社は、道路交通状況の監視を目的とした、低コストかつ電池式で、太陽充電が可能な、無線接続されたセンサーのネットワークを運営している。同社は、収集したデータを利益に結び付ける方法を模索している。SpeedInfoの業務担当バイスプレジデント、Ron Goodall氏によると、同社はラジオで放送される交通情報よりも正確かつタイムリーなデータの提供が可能だという。
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