コンピュータメーカーTangentは、独占禁止法に違反したとしてMicrosoftを提訴した。訴えの内容としては、Microsoftの反競争的行動によって、必要以上に高く価格を設定したWindowsを強要されたという。
同訴訟は、カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所で先週提起されたもので、Microsoftがシャーマン法に違反したとして、3倍額賠償の支払いを同社に求めている。
Tangentの訴訟文によると、「排他的かつ限定的なやり方によって、MicrosoftはOSの価格を競争的な価格帯以上に維持することで、(Tangentに対して)莫大な打撃を与えた」という。Tangentは、サンフランシスコのベイエリアにある都市バーリンゲームに拠点を置き、主に教育機関、政府官庁、ビジネス市場向けにコンピューター、サーバー、シンクライアントを製造する会社だ。
Microsoftの関係者は、「訴訟内容を検討中」とだけ述べ、訴訟の具体的な内容についてはコメントを避けた。
訴訟文は、司法省長官および複数の州検事総長がMicrosoftに対して1998年に起こした訴訟を主に引用しているほか、Thomas Penfield Jackson判事による事実認定にも触れている。
この訴訟では、Jackson判事は後に担当から降ろされ、Microsoftは最終的に和解している。それ以来、同社は、Time Warner、Sun Microsystems、RealNetworks、Beなど多数の企業とも和解している。
Tangentは、今回の訴訟で、2002年11月の政府相手の訴訟における最終的な和解内容を、Microsoftが「完全に遵守していない」と主張している。和解内容によると、Microsoftは、WindowsデスクトップOSとの相互運用を目的に、技術文書を他の企業に提供することなどを要求されていた。
「Microsoftは、使用可能な仕様の提出を遅らせ、提出された仕様も不正確で不完全だった。さらに、Microsoftはサードパーティにライセンスを提供することを要請されていたにも関わらず、これらのライセンスの条件は当社にとって不当に厳しいものだった」とTangentは述べる。
訴訟文は、最近発生した規制当局とMicrosoftとの意見の不一致についても引用している。また、Microsoftの新しいOSである「Windows Vista」では「バンドルや抱き合わせが増え、インターフェースもきちんと文書化されていない」と主張している。
Microsoftと州や連邦規制当局との和解判決を担当している判事も、最近、Microsoftの「遅さ」を非難した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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