もう1つの買収候補として考えられるのが、ゲーム機メーカーの任天堂だ。
まさかと思われるかも知れないが、実はそうでもない。ホームエンターテイメント市場でCiscoにとって最大のライバルになりつつあるMicrosoftは「Xbox 360」でこの市場にすでに参入している。ゲームがブロードバンドにとって強力なアプリケーションであることは証明済みで、そのためCiscoが自社のネットワーク機器上を流れるトラフィックの拡大を目指して、ゲーム機を手に入れようと考えるのは理にかなったことだ。また、人気の高い「GameBoy」を持つ任天堂は、Ciscoにとって携帯端末市場参入の足がかりにもなる。
もう1つターゲットとして可能性があるのは、Sling Boxを製造する新興企業のSling Mediaだ。同社のサービスは、簡単に言うとビデオフィードをIPパケットに変換し、インターネット上に再配信するというものだ。
そして、TiVoである。同社にはよくできたインターフェースを持つソフトウェアがあり、またDVR市場で有数のブランド認知度もある。
しかし、いくつかの理由からCiscoはTiVoを買収するよりも、同社と提携する可能性のほうが高い。1つは、CiscoがScientific-Atlantaの買収で手に入れるSTBの一部として、すでにDVR機能を保有しているという点で、またTiVoの時価総額が4億6000万ドルに上るという点も問題になる。さらにTiVoがDirecTVとの再販提携を打ち切ったことで深刻な打撃を受けているという点もある(TiVoは現在Comcastと流通に関する契約を結んでいる)
「TiVoの顧客が減少しているという事実がおそらくCiscoに買収をためらわせる理由になるだろう」とAmerican Technology ResearchアナリストのAlbert Linは述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス