ブログや検索エンジン関連サービスを手がけ、株式の新規上場を控えているドリコムの公募・売出価格が1月31日、1株あたり76万円に決定した。
ドリコムは1月6日に東京証券取引所マザーズ市場への新規上場が承認されており(関連記事)、上場予定日は2月9日となっている。ドリコムは上場にともない、1360株を公募し、640株を売り出す。
公募・売り出し価格は、1株あたり60万円〜76万円の仮条件の上限となった。機関投資家などの大口投資家にブックビルディング(仮条件を提示して投資家の需要状況を把握し、市場動向に適した価格を決めること)を実施した結果、申告された総需要株式数が公募・売り出し株式数を十分に上回ったことや、申告された総需要件数が多数に渡っていたこと、申告された需要の相当数が仮条件の上限価格だったことで決定された。
申込受付期間は2月2日から2月7日までで、申込株数単位は1株からとなっている。払込期日は2月8日、株券の交付・受け渡しは2月9日までに実施される。
ドリコムは、2006年で最初のIT・インターネット関連企業の新規公開・上場(IPO)となる。しかも、ライブドアショック以降で最初の同関連企業のIPOということで、関連株の今後の動向やIPOを見る試金石として注目されている。その点で、公募・売り出し価格が仮条件の上限に決まったのは、明るい材料といえよう。
IT・インターネット関連を除けば、2006年最初のIPO銘柄は1月30日に東証マザーズ市場に新規上場したエスティックだ。ACサーボ ナットランナー(自動車製造などの部品組立現場でのネジ締結)システムを主体とし、周辺機器や産業用ロボット、搬送装置を組合せた省力自動組立機械の設計や製作、販売、メンテナンスを手がけている。
エスティックは、1株あたりの公募・売り出し価格35万円に対して、上場初日の1月30日は買い気配を切り上げる展開だったが、結局初値は付かずに71万円の買い気配で終了した。そして、上場2日目の午前中に89万円の初値を付け、公募・売り出し価格に対して54万円(2.54倍)値上がりした。終値も87万3000円(安値79万2000円、高値92万円)と同2.50倍の値上がりで、まずまず順調だったといえよう。
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