岩井証券は1月19日、ライブドアとライブドアマーケティングの株式を1月23日から信用取引の担保として認めないと発表した。また、ライブドアグループの株式も以下のとおり、担保評価の掛目を引き下げる。
信用取引などをする際の委託保証金は、現金の代わりに株券など一定の有価証券で代用が可能で、この有価証券を代用有価証券という。代用有価証券は変動リスクがあるために、時価に一定率の代用掛目を掛けた価額で評価される。その掛け目がゼロ、もしくは引き下げられたため、この5社の現物株式を担保に信用取引をしていた投資家は、代わりの担保か追加担保を差し入れなければならなくなる。
岩井証券は、「ライブドア本体にも粉飾決算など証券取引法違反の嫌疑がかかったことによる措置で、実際に株価も下がり続けている中、担保としての価値は大幅に低下している」とした。
ライブドアグループ株式の担保価値を引き下げたのは、マネックス証券に続いて2社目となる。マネックス証券のこの対応については、「株式市場全体を実態以上にさらに押し下げた要因の1つで、ライブドアショックというよりもマネックスショックといってもいい」とする見方もある。
マネックスショックとは、マネックスがライブドアグループ株式の担保価値をゼロにしたことで、代わりの担保か追加担保を差し入れるために、まったく関係のない他の銘柄を売却するなどして手当てした投資家が多かったので、全体相場の下げを加速させたのではないかというものだ。
こうした点について、岩井証券では「今回のわれわれの措置は、土日も挟んで周知する時間を十分に取った。こうした時間を使って顧客に説明できるので理解や納得してもらえるだろう」という。
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