人工知能の専門家を迎え入れるヤフー、サービスでの応用を目指す

Elinor Mills(CNET News.com)2005年12月16日 14時45分

 Yahooは、米国東海岸に研究センターを開設し、国外での研究センター開設を視野に、人工知能の専門家である米国防総省国防高等研究事業局(DARPA)の元ディレクターを迎え入れた。

 Yahooの米国時間15日の発表によると、同社はRon Brachman(56歳)を世界の研究事業を総括するバイスプレジデントに任命した。

 新しい研究センターはニューヨーク市内にある。「市場やオークションの場で人間がどのように集まり行動するか、どのように物品やサービスを交換するか、さらに、どのように集団がマクロ経済的行動をとるか」を理解するために、当初は、メディアやミクロ経済、電子商取引の研究に集中する。(Brachman)

 BrachmanはDARPAの情報処理技術室の元ディレクターだ。

 新しい職場で同氏は、データマイニングと、コンピュータシステムを時間とともに適応させる方法について研究する予定だ。「オンラインサービスで何かを推奨するという行為には、ユーザーの関心事の類似性や人に何かを推奨するときの方法への理解が伴い、その背景には(人工知能)技術がある」とBrachmanは言う。

 また、人工知能は詐欺との戦いやターゲット広告の効果向上にも役立つと同氏は言う。「取引が偽物かもしれない状況を理解するのに、専門家の法則やベイズ理論を利用できる」とBrachmanは言う。

 同氏は2002年にDARPAに所属する前は、AT&T研究所のリサーチバイスプレジデントを務め、同研究所内に人工頭脳チームを立ち上げた。また、米人工知能学会の代表を務めた経験もある。プリンストン大学を卒業し、ハーバード大学で修士号と博士号を取得している。

 Yahooにはほかに3つの研究センターがあり、それぞれカリフォルニア州のサニーベール、バーバンク、バークレーに置かれている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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