市場調査会社Gartnerは米国時間9日、世界半導体市場における2005年の売上高は2350億ドルに達する見込みだと発表した。
この数字は、2000年の2230億ドルを上回り、2004年に比べ6.9%の伸びとなる。Gartnerによると、主に売上高増加に貢献したのは、NAND型フラッシュメモリなどの急成長デバイス市場の企業や、提携したOEM先の業績が好調だった企業だという。
「NAND型フラッシュメモリ市場の目覚しい成長が、2005年の市場シェア争いの中で繰り返し重要なポイントとなった」とGartnerのリサーチ担当バイスプレジデントAndrew Norwoodは声明の中で語る。「2005年はフラッシュカードとUSBフラッシュメモリの根強い需要が続いた。また、Appleが2005年の前半にはiPod shuffleの発売に成功し、後半にはiPod nanoを売り出した。この3つが原動力となり、フラッシュメモリ市場の売上高は2005年には過去最高となった」(Norwood)
Intelはトップの座を維持し、売上高14.3%増を記録した。過去3年にわたり同社の成長率は市場平均以下だったが、今年の成長率は市場平均の2倍だった。Samsungはシェア7.6%を獲得し2位で、DRAM/SRAM/NAND型フラッシュメモリの分野別ランキングではトップだった。
Gartnerによると、Texas Instruments は昨年に続き3位、東芝は7位から4位へと順位を上げたという。
Hynix Semiconductorが初めてトップ10入りを果たした。同社のNAND型フラッシュチップの売上高は2004年の2億1200万ドルから15億ドルに拡大すると予測されている。2004年のランキングで9位だったPhilips Semiconductorsと、Freescale Semiconductorは今回のトップ10から漏れた。とはいえ、2社が来年トップ10に返り咲く可能性があると、Gartnerのアナリストは言う。
2005年のランキングではトップ10入りをしているInfineonとAdvanced Micro Devices(AMD)は、それぞれのメモリ事業の新規株式公開(IPO)を2006年に予定している。そのため、規模が小さなベンダーは、次回はトップ10外となる可能性がある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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