東芝がフラッシュメモリに関する米Lexar Mediaの技術を不正使用したとしてLexarが東芝とToshiba America Electronic Components(TAEC:東芝アメリカ電子部品社)を訴えていた裁判で、カリフォルニア州サンノゼのカリフォルニア州第一審裁判所は10月14日(現地時間)、東芝側に4億6500万ドル(邦貨換算で約530億円)の支払いを命じる判決を下した。
この裁判は、LexarがNAND型フラッシュメモリのコントロール技術および製造方法に関して東芝らに機密情報を盗まれたとして訴えていたもの。両社はかつてパートナー関係にあり、東芝は1997年にLexarに出資している(ただし現在は資本関係を解消している)。Lexarによれば、東芝はLexarと技術的な話し合いをする中で知り得た情報を第三者にもらすなどして同社に損害を与えたという。
東芝は今回の判決について、「陪審の評決は不当であると考えており、今後とも当社の主張が認められるよう、陪審評決の見直しを求める申立てや控訴を含むあらゆる法的手段を用いてまいります」とのコメントを発表した。また、第一審の裁判手続がまだ継続中であることから、今後陪審評決の見直しを求める申し立てを行うとしている。
一方、Lexar側は今回の判決について、「東芝が(3月の)陪審団の評決に対して6カ月間さまざまな働きかけをしてきたが、裁判所がそれを退けて評決を支持したことを嬉しく思っている」とコメントしている。
Lexarによれば他にも10以上の特許に関して東芝とLexarは係争しており、2006年の後半には審理が行われる見込みとのことだ。
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