Microsoftは、セキュリティ市場へのさらなる進出を目指して、メッセージングセキュリティサービスのプロバイダであるFrontBridge Technologiesを買収する計画だ。
Microsoftは米国時間20日、FrontBridgeの企業向けメッセージ保護技術を自社の電子メール製品「Microsoft Exchange Server」に組み入れる予定だと、買収計画の発表に際して述べた。ロサンゼルスに拠点を置くセキュリティ対策企業FrontBridgeが提供するサービスには、インスタントメッセージのアーカイブ作成やスパムフィルタリングなどがある。同社のサービスは、あらゆる電子メッセージのセキュリティを確保し、企業が企業改革法「Sarbanes-Oxley Act」のような規制に確実に遵守するのを支援する設計になっている。
MicrosoftのExchange Server Groupでバイスプレジデントを務めるDave Thompsonは声明のなかで「両社は、メッセージに関する困難な課題に共に挑んでいる。顧客の電子メールが法令に従っていて、スパムやウイルスの脅威から保護されており、常にアクセス可能な状態であるという状況を常に確保したいと思っている」と述べた。
買収に関する条件は公開されていない。Microsoftの広報担当は、買収が第3四半期末までには完了すると述べた。
Microsoftは同日、セキュリティ対策企業Finjan Softwareへの出資についても発表している。Finjanは、ウイルスやスパイウェアの振る舞いをもとに、これらを検知して侵入を防ぐソフトウェアを開発した。
今回の2件の取引から、セキュリティ市場におけるMicrosoftの最新の動きを知ることができる。同社は2004年2月、ウイルス対策ソフトウェアメーカーのSybari Softwareの買収を発表した。そして、12月には、スパイウェア対策ソフトウェアベンダーGIANT Company Softwareの買収を発表している。
株式非公開のFrontBridgeを買収することで、Microsoftは、FrontBridgeがMessageOneとの間で継続中の裁判も引き継ぐことになる。MessageOneは、電子メールのリカバリを行う新興企業で、Adam Dell(Michael Dellの弟)が経営している。MessageOneは2004年、両社間で交わされた覚書にFrontBridgeが違反したとして、FrontBridgeを提訴している。
Microsoftの広報担当は、MessageOneに関する問題についてはコメントを避けた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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