Apple ComputerよりリリースされたMac OS Xの新バージョン「Tiger」が自社の商標権を侵害しているとして、オンラインのコンピュータ販売業者Tiger DirectがAppleを提訴した。
Systemaxの子会社であるTiger Directは、フロリダ州連邦地方裁判所に提出した米国時間28日付けの文書のなかで、Appleに「Tiger」という語の利用を禁じる差し止め命令を下すよう求めている。公聴会は5月3日に行われる予定。
Tiger Directがもしこの訴訟で勝てば、Mac OS X 10.4「Tiger」のマーケティングやプロモーションを大々的に行っているAppleは大きな損害を受けることになる。なお、Tiger DirectはApple製品も取り扱っている。
Appleは米国時間29日午後6時にTiger OSを発売した。Appleの直営店舗ではこの日、午後5時にいったん店を閉めて、午後6時から開催される発売記念イベントの準備を始めた。これらの店舗は、深夜まで祝賀ムードに包まれていた。
だが、Tiger DirectはもちろんTigerの発売を祝福していない。
Appleが商標権を侵害したことによる影響は広範囲に及ぶと、Tiger Directは主張する。
「Apple Computerが『Tiger』という言葉を用いるようになってから、インターネット検索エンジンの検索結果にも影響が出ている。それまでは、『tiger』という語をインターネットで検索したときに、検索結果に表示されるコンピュータ/ソフトウェア/コンピュータ関連製品のプロバイダはTiger Directだけだった。また、Tiger Directほぼ確実に、検索結果の上位3件に入っていた」と同社は訴訟文書に書いている。
それが現在では、GoogleやYahoo、MicrosoftのMSNで検索を行うと、AppleのTigerがトップに表示されるようになってしまったとTiger Directは述べている。
また、他のApple再販業者もTigerという言葉を使い始めていることから、今後コンピュータ関連でTigerを検索する際の競争はさらに激しくなることが予想される、とも主張している。
Tiger Directはこの訴訟で、Appleが今後自社製品で「Tiger」という語を製品のなかで使用しないよう、暫定的かつ永久的な差し止め命令を請求すると同時に、7万5000ドル以上の損害賠償金も求めている。
AppleはTiger Directと係争中であるとして、本件に対するコメントを控えている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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