サンフランシスコ発--中国のLenovoによるIBMのPC事業買収は業界内のほかの合併と同じくらいうまくいくと、Michael Dellは述べる。だが、もちろんこれは「うまくいかない」という意味である。
Dellの会長である同氏は米国時間7日、Oracle主催のOpenWorldカンファレンスの質疑応答セッションで、LenovoによるIBMのPC事業買収について、性格の異なる組織同士が統合しようとして失敗するという、ありがちなパターンをたどる可能性が高いと述べた。
「われわれは、複数の企業を力任せに統合することにはあまり賛成できない。コンピュータ業界で最後に買収や合併が成功したのはいつだっただろうか?思い出せないほど昔だ。今回の件も成功するとは思えない」(Dell)
Dellはまた、IBMのPC事業を買収する考えはなかったことも明らかにした。創業20年の歴史のなかでDellは、数えるほどしか企業買収を行っていない。これまでDellに買収された企業はどこも比較的小規模な組織だった。同社にとって最大かつ最初の買収企業はConvergeNetだった。ConvergeNetの買収は、ストレージ市場への参入には役立ったものの、うまく機能しなかった。Dellは、買収数カ月後にはConvergeNetとの関係を解消している。
「われわれは時間をかけて着実に顧客を増やしていきたい。有機的成長のほうが持続性があり、健全だと考えている」(Dell)
Dellは、この件が自社に与える影響について聞かれると、バックエンドコンピュータシステムに関連しない業務からは徐々に撤退するという、IBMの長期的方向性の表れだと述べた。一方、製造業務はDellの強みの1つである。
「ここ数年間、PC市場におけるIBMのシェアは縮小している。また、IBMは、PC事業のさまざまな資産を売却してきた。IBMにとって、PC事業が長期戦略上の優先事項でないことは明白だ。われわれの場合は全く逆だ。われわれは先週、ノースカロライナ州の新しいコンピュータ製造工場を発表している」(Dell)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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