BEA Systemsが米国時間3日、同社の最高技術責任者(CTO)Scott Dietzenの退社を発表した。ここ2週間で2人の幹部が同社を去ったことになる。
BEAは販売事業の刷新など、一連の組織改革を進めており、今回のDietzen退社もその一環だ。組織改革や人事異動は2日付けで実施された。またBEAは同日、同社の第2四半期の売上/利益が、Thomson First Callがまとめた金融アナリストらの予測をわずかに下回ると発表した。
IT企業の幹部としてソフト業界でも知名度の高いDietzenの後任には、これまで販売/製品開発業務に携わってきたMark Cargesが就任する。Dietzenの前にも、技術に関して明確なビジョンを持ったBEAの元チーフアーキテクトAdam Bosworthが7月末に同社を退社し、検索大手の米Googleに移籍している。
BEA設立当初からの開発メンバーで、現在同社の会長兼最高技術責任者(CEO)を務めるAlfred Chuangが製品部門の責任者に就いた。Chuangは今年はじめ、製品開発部門のトップだったOlivier Helleboidを別の部署に移動させた。
またBEAは2日に世界規模のフィールドオペレーション部門を創設し、新しく設けられた販売やマーケティング、サービスの各グループを率いるエグゼクティブ・バイスプレジデントに、これまでコンサルティング部門のチーフを務めてきたTom Ashburnを任命した。
Dietzenは、Javaサーバソフト製品およびWebサービスプロトコルの基礎をなすJava 2 Enterprise Editionなど、重要な技術標準の開発に携わってきた。同氏は1988年にBEAがWebLogicを買収した際に同社に入社した。
アナリストからは、BEAの最高幹部の入れ替えや同社の現在の経営状況を憂慮する声が上がっている。
調査会社Sanford Bernstein & CoのアナリストCharles Di Bonaは調査報告の中で「BEAにとって販売部門の刷新は急務だが、新しい組織構造ではCEOと販売部門との間の管理の層がさらに追加されており、これでは経営力が高まるどころか逆に低下してしまうだろう」と述べている。Di Bonaは先月、同社株の評価を格下げした。
BEA によると、第2四半期(7月30日締め)は、売上が2億6000〜2億6300万ドル、利益が1株当たり7〜8セントまで下落する見込みだという。Thomson First Callがまとめたアナリストの予想平均値は、売上が2億6600万ドル、利益が1株当たり8セントだった。
今年の第1四半期には、BEAのソフトライセンスの売上が大幅に落ち込んだ。その原因として、同社は、景気の低迷と販売部門の改革を行なったことの2点を挙げた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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