MicrosoftとLindowsが商標権を巡って訴訟を続ける中、MicrosoftがLinuxソフトウェアメーカーLindowsへの差し止め命令を求めていた裁判で、アムステルダム地方裁判所はMicrosoftの請求を却下した。
MicrosoftはLindowsという名称がWindowsの商標権を侵害していると訴えているが、Lindows側では「windows」は一般的に使われるコンピュータ用語だと主張。Lindowsはまた同社が販売するOSソフトの名称でもある。だが、同社は現在、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクなど、アムステルダム地方裁判所の管轄下にある一部の市場では「Linspire」という名称で同製品を販売している。
それでも、MicrosoftはLindows製品の販売差し止めを求めてきた。Microsoftは、Lindowsのウェブサイトや技術マニュアルなど、各所に「Lindows」という言葉が表示されていることに異議を唱え、またLindowsに対して1日当たり10万ドル以上の罰金を科すよう裁判所に求めていた。
だが、米国時間5月27日、アムステルダム地方裁判所の判事はMicrosoftの差止請求を却下し、今回の訴訟費用として約1160ドルを負担するよう同社に命令を下した。
この件に関して、Microsoftから即答を得ることはできなかった。
同裁判所が差止請求を却下した結果、Lindowsはベルギー、オランダ、ルクセンブルクのベネルクス3国で製品の販売を再開できることになった。同社に対しては、係争中の営業停止命令が下っていた。Lindowsによると、ベネルクス3国では米国時間2日から同社ソフトウェアの通信販売が再開され、今月中には流通チャネルでの販売も再開されるという。
27日に下された判決に先立ち、ベネルクス3国ではこれまで何度も節目となる裁判があった。1月にも、オランダの裁判所判事がLindowsに対し、Lindowsの名称を使った営業活動の禁止命令を出している。しかし、同裁判所は同時に、製品やマーケティングと関連がない使用など、Lindowsという名称の使用が常にMicrosoftの商標を侵害しているわけではない、との判断も示した。
1月の判決を受けたLindowsは、米国外での営業活動にLinspireの名称を採用した。だがそれでも、Microsoftは同社がベネルクス3国でLindowsの名称を不適切に利用していると主張していた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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