2010年はタブレットが大々的に宣伝されているが、本当に今がタブレットを買うのに良い時期なのだろうか。いい質問だ(そして誘導的な質問でもある)。では、実際のところどうなのか見てみよう。
現在、Appleの「iPad」がタブレット市場のシェアの大半を占めているが、サムスンの「GALAXY Tab」など「Android」ベースタブレットのシェアも伸びつつある。こうした現在のタブレット製品には、電子メール、ウェブブラウジング、マルチメディアの再生といった中心的な機能に加えて、Wi-Fi、セルラー、Bluetoothといったワイヤレス通信機能などが期待できる。そのほかにも、ゲーム、無線でのメディアダウンロード、印刷、キーボード対応、アプリケーションストアのサポート、電子書籍の閲覧、カメラ、ビデオチャット、GPSナビゲーション、マルチタスキングなどの機能も、現在のタブレット製品群で利用可能だ。
筆者が見たところでは、これ以上タブレットに要求できる機能はあまりない。もちろん、iPadにカメラや「FaceTime」ビデオチャットのサポートがあればとは思うが、なくても不自由しないのも確かだ。プロセッサ速度やディスプレイの解像度、バッテリ寿命などは、常に改善され得るものだが、それらは先に進み続けるゴールであって、決して追いつくことはできない。
デュアルスクリーン設計(「enTourage eDGe」や東芝の「libretto W100」)、非常に大きなスクリーン(「JooJoo」)、あるいは小型のスクリーン(「Archos 28」)で、新境地を開拓しているメーカーもある。しかし、タブレットにとって大きすぎも小さすぎもしない「ゴルディロックスゾーン」は7インチから10インチであるという信念を揺るがすような製品はない。大きすぎれば扱いにくくなるし、小さすぎればスマートフォンを使った方がいいことになる。
消費者が本当に欲しがっている目玉機能が1つあるとすれば、それは競争だと思う。現在の主役はiPadであり、10インチの市場ではiPadと競争しようという製品さえほとんどない。待っていれば、ライバル製品が増えるのはほぼ確実だが、そうした製品がiPadよりはるかに多くの機能を提供するかどうかは疑問だ。それは単に、タブレットにまだ搭載されていない魅力的な機能はそれほど多くないからだ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス