モバイルチップメーカーのQualcommは米国時間11月12日、携帯電話事業者が次世代のワイヤレス技術に移行するのを支援するため、3Gと次世代のワイヤレス技術を組み合わせた新しいワイヤレスチップセットの提供を開始したことを発表した。
同社によると、華為技術(Huawei Technologies)やLG Electronics、Novatel Wireless、Sierra Wireless、ZTEが新チップを検証しているという。
Qualcommは、新チップを使用するデバイスが商品化されるのは、2010年後半になるだろうと述べている。
新チップでは、携帯電話機やそのほかのポータブルデバイスが、Long Term Evolution(LTE)技術を使用するワイヤレスネットワークと3Gワイヤレス技術であるHSPA+を切り替えて使用できるようになる。
世界中の多くの携帯電話事業者は、LTEを使用するネットワークにアップグレードする計画を立てているため、これは重要なことである。しかし、これらのネットワークは急に普及するわけではない。また、消費者はどこでもLTE信号を受信できるようになるわけではないので、ほぼすべての場所でサービスを利用できるように、3Gネットワークでローミングする必要が出てくるだろう。こうしたことから、デバイスには、複数のネットワークを切り替えて使用できる機能を備えたチップが必要になる。
HSPA+は3Gワイヤレス技術を発展させた規格で、最大21Mbpsの下り速度を提供する。オーストラリアのTelstraや米国のAT&Tを含む多くのワイヤレス事業者は現在、ネットワークのアップグレードに取り組んでいる。これらの事業者は、最終的にはネットワークをLTEにアップグレードする予定だ。
Qualcommはまた、同社は強力なマルチメディア機能を新型スマートフォンに追加する新しいモバイルデバイス用チップセットも検証用としてメーカーに提供していることも発表した。
この新しいチップセットファミリーはHD動画の撮影と再生、高度なグラフィックス、応答性に優れたウェブ体験向けに最適化された全体的なチップ設計をサポートする。Qualcommは、2010年中に携帯電話機メーカーが新しい「MSM7x30」チップセットファミリーを使用するデバイスを用意できると予測している。
この新しいチップセットを利用すれば、携帯電話機は最新世代のHSPAやEV-DOを採用した最先端の3Gワイヤレスネットワークで動作することができる。
これらのチップは「Android」や「Brew」「Symbian」「Windows Mobile」といったOSを使用する携帯電話端末に対応する予定だ。新チップが実現する機能には、12メガピクセルのカメラや720pの動画撮影、3Dゲームなどが含まれる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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