富士通と富士通研究所は3月16日、高速無線通信規格「LTE」(Long Term Evolution)の実証実験をNTTドコモと共同で北海道札幌市にて実施し、下り最大120Mbpsの高速伝送を実現したと発表した。
これは総務省が2008年に創設したユビキタス特区の札幌市地域において、ドコモの実験局を使って実施したもの。高速通信を実現する4×4 MIMO技術を用い、10MHz幅を使って実験した。4×4 MIMOとは、同一時刻に同一周波数を用いて、複数のアンテナから異なる信号を送受信する空間多重伝送技術。基地局送信および移動局受信にそれぞれ4アンテナを使うことで、周波数幅を増やさずに高速化できるという。
LTEは、第3.9世代通信電話と呼ばれ、NTTドコモが2010年にも商用化する計画だ。富士通は2006年にドコモのLTE無線基地局装置の開発、製造メーカーとして選定されている。
今回のフィールド実験の結果から、両社では「LTEによる高速通信で高画質の動画などの大容量データやビジネスや生活で利用するさまざまなデータの送受信が可能となる」としている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」