半導体開発会社のQuantenna Communicationsは11月20日、日本の無線LAN市場に参入すると発表した。同社のチップセットを搭載した機器を使うと、家庭内のどこでも無線LANを介してHD(高精細)画質の動画が楽しめるようになるという。
同社が開発したQuantenna High Speed(QHS)チップセットファミリーは、IEEE802.11n準拠の無線ネットワークを介して、HDコンテンツを配信できるようにする。2.4GHz帯と5GHz帯の両方を使ったメッシュネットワークを形成し、安定した高速通信が可能になるとのことだ。具体的には、2〜4の並列帯域、および最大1Gbpsのスループットをサポートする。
バッファロー BBS事業部 事業部長の中井一氏は、「干渉とデッドスポットの存在を考慮すると、家庭内全域にわたり信頼性に優れた高速無線LANを通信可能にすることは大変に難しい」とした上で、Quantennaの技術により通信可能範囲が広がり、伝送速度も向上するため、「ユーザーはマルチメディアコンテンツを家庭内のどこからでも安心して確実に受信できるようになる」とコメントしている。
また、Quantennaの創業者兼CEOであるベルーズ・レズバーニ氏は、「この技術により、IEEE802.11n規格がゲーム、マルチメディア、およびHDTVなどの無線LAN動画サービスを、どのような大きさの住宅でも、どこからでもコスト効率良く配信できるようにするための汎用プラットフォームになる」と自信を見せている。
チップセットは最大1Gbpsの接続速度と600Mbpsのデータ転送速度を持つ「QHS1000」、最大600Mbpsの接続速度と400Mbpsのデータ転送速度を備えた「QHS600」、最大450Mbpsの接続速度と200Mbpsのデータ転送速度の「QHS450」の3種類。いずれも2008年第4四半期よりサンプル出荷を開始する。
同社によると、以下のような技術を業界で初めて802.11n準拠のソリューションに統合したとのことだ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「1→10」の事業化を支援する
イノベーション共創拠点の取り組みとは
先端分野に挑み続けるセックが語る
チャレンジする企業風土と人材のつくり方
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
日本のインターステラテクノロジズが挑む
「世界初」の衛星通信ビジネス
NTT Comのオープンイノベーション
「ExTorch」5年間の軌跡
すべての業務を革新する
NPUを搭載したレノボAIパソコンの実力