AppleのiPhoneで一般的な不満の1つに、コピー&ペースト機能の欠如がある。この問題は、iPhone 3Gの発売でも解消されなかった。個人開発者のZac White氏は、このほどオープンソースのソリューション「OpenClip」を公開した。OpenClipは、他のiPhoneアプリケーション開発者向けのスタンダードとなり得る。
White氏は、(コピー&ペースト機能の実現を目指す)アイデアを示した最初の人物ではない。別の開発者のPreston Monroe氏も、Appleの裏をかく、電子メールとウェブブラウザアプリケーション間で、iPhoneユーザーがコピー&ペーストを利用可能となる、「iCopy」と呼ばれるアプリケーションを開発した。
OpenClipは、スタンドアローンアプリケーションではなく、他の開発者が参加を望むならば、iPhone向けの製作アプリケーションに取り込むことができるテクノロジである。現時点では、まだOpenClipをサポートするアプリケーションはないものの、「American Heritage Dictionary」や「Roget's Thesaurus」の辞書アプリケーション、Twitterクライアントの「Twittelator」、ノートパッドアプリケーションの「MagicPad」、金融用語集の「Wall Street Worlds」や、その他の数多くのアプリケーションが、間もなく対応予定である。
iPhoneユーザーは、1つのOpenClip対応アプリケーションから、別の対応アプリケーションへと、コピー&ペーストを実行できるものの、OpenClipを非採用のアプリケーションには、また、AppleのiPhoneアプリケーションである電子メールクライアントやSafariブラウザなどには対応していない。
Appleは、最終的には、コピー&ペースト機能がiPhoneで公式に採用されることを認めており、OpenClipを開発したWhite氏も、このAppleの計画を認識している。
OpenClipのサイトのFAQでは「ただ傍観するのではなく、われわれは先手を打って、iPhoneユーザーないしはAppleにサポートを提供することを望み、ソリューション開発に挑んだ。Appleがシステム全般で実現するまでの、仮のフィックスでしかないものの、OpenClipは、iPhoneのユーザーエクスペリエンスを高めるものとなる。さらには、Appleにとっても、同社のエンジニアが、より早期にコピー&ペースト機能の実装を進められるように、OpenClipで実際のケーススタディの事例を提供したいと願っている」との説明を掲載している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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