Appleが、新たな「iPhone 3G」のリリースにより、iPhoneのハッキングに新対策を講じようとしていることが、より明白になってきたようだ。
AppleInsiderは、先週中に全従業員のコンピュータに導入されたと思われる、「ロックを解除するための」特別なiTunesユーティリティの使用に関する警告を記した、AT&T販売店の従業員に対して送付されたメモを入手した。そのメモには「このアイコンは、アクティベーションプロセス中に、iPhone 3Gのロックを解除するための、iTunesのユーティリティである。(中略)これはフルバージョンのiTunesとは異なり、アクティベーションのためだけに使用される点に留意してほしい。従業員は、このソフトウェアを(iPhone 3Gの)発売日まで使用してはならない」と記されていたようだ。
iphoneincanada.caのフォーラムへの投稿では、同じようなメモが、カナダでiPhoneの独占販売を行うRogersの従業員にも配布されたようだ。そのメモでも、iPhone 3Gのアクティベーションには、店内のコンピュータへ実際に接続される必要があることが示唆されている。
2007年のiPhone発売時に採用された、自宅での便利なアクティベーションプロセスが、今回のiPhone 3Gに関しては用いられないことは、すでに周知の事実である。iPhone 3Gは、すべて購入時に店内でアクティベーションを行う必要があり、iPhone 3Gを手に入れるには、必ず2年契約を結んで購入することが求められそうだ。
しかしながら、iPhoneの(不正な)ロック解除を阻むため、Appleが、こうしたアクティベーションプロセス以外にも、さらなる措置を講じるかどうかは、現時点では不明である。2008年3月頃から、iPhoneのハッカーたちは、リリースされるファームウェアの特定バージョンを狙うのではなく、ファームウェアコードがメモリに書き込まれる前に、そのコードがRSA認証を受けたものであるかどうかを、iPhoneが確認する手法に着目して、ハッキングに成功してきたとされている。
今回のAT&Tのメモでは、Appleが、iPhone 3Gに「ロックをかけた」状態で出荷していることが示唆されているものの、以前も一部の人々が、iPhoneのロックを不正解除し、1.1.1バージョンのソフトウェアアップデートのダウンロード提供に至った経緯が思い起こされる。現在は、特定の携帯電話ネットワーク上でのアクティベーション前にiPhoneをハッキングし、通常と異なるGSMネットワーク上でiPhoneを稼動させることが可能だが、もしiPhone 3Gが、ロックをかけて店頭に出荷されるのであれば、これは不可能になるかもしれない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス