市場調査会社Gartnerが米国時間2月27日に発表したデータによると、2007年における携帯電話の販売台数は10億台を突破したという。
Gartnerによれば、2007年には世界中で11億5000万台を超える携帯電話が販売され、その数は2006年の9億9090万台と比べると16%の増加だという。
販売台数のこういった伸びは、新興国における販売の増加によるところが大きい。そして先進国における新規携帯電話の販売は、機能が豊富な携帯電話への買い換え需要によって押し上げられている。
Gartnerで携帯機器分野のリサーチディレクターを務めるCarolina Milanesi氏は声明において「新興国市場、特に中国とインドにおいて、携帯電話を初めて購入した人の数が多かったことが、販売台数の増加に大きく寄与した」と述べるとともに、「日本や西欧諸国といった成熟した市場においては、テレビチューナーやGPS機能、タッチスクリーン、高解像度カメラなどを備えた新機種が、機能の豊富な製品を求める消費者の嗜好を満足させた」と述べている。
市場をリードしているのはNokiaであり、同社は第4四半期に市場シェアの40%を初めて獲得した。2007年における同社の携帯電話販売台数は4億3500万台であった。その一方、Motorolaは同年、市場シェアを奪われ、市場全体における同社のシェアは3位に後退した。MotorolaはLGやサムスン電子、Sony Ericssonなどにシェアを奪われたかたちとなっている。これらの企業はいずれも、2007年にシェアを伸ばしている。
Gartnerのアナリストらは、携帯電話販売市場が2008年に若干減速し、10%程度の伸びに留まると予想している。新たな成長のほとんどが新興国市場でもたらされる一方、北米や西欧諸国の市場の飽和によって成長度合いが若干減速するだろうという。2008年における世界の携帯機器販売市場において、北米と西欧諸国は約30%を占めると予想されている。
また、Gartnerのレポートでは、携帯電話市場における新たな企業の台頭についても触れられている。その中には、ローエンドの電話を格安で販売している中国企業ZTEや、より豊富な機能でデータサービスを活用する電話を販売しているResearch In MotionやAppleが含まれている。
そして、Googleの携帯電話向けソフトウェアプラットフォームであるAndroidも2008年に市場に投入されるため、業界のこの1年は面白いものとなりそうだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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