バルセロナ発--Yahooはモバイルウェブの支配を目指すキャンペーンで勝負に出た。
Yahooは現地時間2月12日、当地で開催されている「GSMA Mobile World Congress」で「OneConnect」を発表した。OneConnectは携帯電話のユーザーがソーシャルネットワーキングの更新やメッセージングを携帯電話の1カ所に集約できる新しいツールだ。このサービスは携帯電話ユーザーのアドレス帳に直接統合され、ユーザーは各種のメッセージングやソーシャルネットワーキングのプラットフォームからステータスの更新やメッセージを共有できる。つまり、FacebookやMySpace.comからステータスを更新したり、電子メールやアーカイブされたインスタントメッセージングのチャットにアクセスしたりできるということだ。
また、GPSトラッキング、携帯電話基地局による三角測量、Bluetoothなどの短距離無線通信を使用して携帯電話ユーザーの正確な位置を測定し、友人が同じエリアにいるかどうかを知らせてくれるように設定することもできる。
このサービスは一見したところLooptという小規模企業が提供している位置情報サービスに似ている。LooptのサービスでもGPSを使用して友人を追跡することができ、Looptは2007年にこのサービスを携帯電話ユーザーのアドレス帳に統合したと発表した。しかし、Looptのサービスは米国ではBoostとSprint Nextelという2つのキャリアでしか利用できない。また1カ月に3ドルの追加料金がかかり、使用できる端末も限られている。
一方、OneConnectはブラウザを搭載した一般的な携帯電話のほとんどの機種で使用できるはずだと、Yahooのコネクテッドライフ担当エグゼクティブバイスプレジデントであるMarco Boerries氏は言う。Boerries氏はまた、Appleの「iPhone」やResearch in Motionの「BlackBerry」に対応したバージョンも開発していると述べている。このサービスは「Yahoo Go 3.0」を経由してあらゆるインターネットブラウザからアクセスできる。
YahooのOneConnectは同社がいかにモバイル機能の構築に資源と労力を注ぎ込んでいるかを示すもう1つの例である。過去1年間でYahooはこれまで以上に積極的に新しいモバイルサービスの導入やキャリアとの契約締結に取り組んできた。Yahooのプレスリリースによると、現在、同社は29社のキャリアと提携しており、加入者の合計数は6億人以上にのぼる。
Yahooの目標は、携帯電話ユーザーがウェブを利用するときの最初のアクセスポイントになることである。Boerries氏はMobile World CongressでのOneConnectのデモ中に同サービスについて、検索クエリに基づいてニュース、気象情報、金融データ、写真およびウェブリンクを一覧表示してくれるモバイル検索サービスの「Yahoo OneSearch」とも相性がいいと述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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