Googleはどの従業員が辞めることになるか、ひょっとしたら従業員自身が自覚する前から見分けられるようになると考えている。
Googleは米国時間5月19日、同社の有名なデータ収集と分析の能力を検索結果以上のことに使用していると明らかにした。Wall Street Journal(WSJ)によると、Googleは、無料のランチやカラフルに彩られたオフィスなどの人材引きとめ策に背を向けて同社を辞めてしまう可能性のある従業員の数を算定するアルゴリズムを開発したという。
数年前まで、シリコンバレーの労働者はこぞってGoogleに押し寄せていた。一方のGoogleも精力的に人材を採用していた。しかし特にGoogleの株価が2007年後半をピークに下降するようになってからは状況が変わり、Googleは必ずしも新進の若いプログラマーや起業家が才能に磨きをかけるための最高の場所とは見られなくなってしまった。
結果としてGoogleでは、TwitterやFacebookのような今を時めく企業への人材流出の状況が続いている。またWSJが接触したGoogleの関係者によると、Googleは現在、最高の人材をとどめようと決意を新たにしているところだという。このアルゴリズムは依然としてテスト段階である(筆者としては、製品にベータ版が多いGoogleの企業文化をここでからかっておこう)。しかし、これはGoogleで働き続けることに興味を失う前に、心が上の空の従業員を特定することを目的にしているようである。
内容は、シックスシグマの手法をとり入れた(人材管理ツールの)「Forced Ranking」をより優しく穏やかなバージョンにしたものといったところ。Forced Rankingは企業に対して、不満分子を排除するために従業員のうち最低評価をされた10%を定期的に解雇することを奨励していた。Googleはこの路線を歩まないだろうが、従業員を分類するために定量分析を行うことはためらわないだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス