UPDATE Googleの日本法人は2月10日、自社のマーケティング活動についてオフィシャルブログで謝罪した。
同社は急上昇ワードランキングのブログパーツを告知するために、サイバー・バズのクチコミマーケティングサービス「CyberBuzz」を使って、多くのブロガーに有料で記事を書いてもらっていた。これがGoogleのサーチに関するガイドラインに違反していたという。
現在、「Google急上昇ワードランキング ブログパーツ CyberBuzz」というキーワードをGoogle ブログ検索で検索すると、サイバー・バズからの依頼によって記事を書いていると明言しているブログエントリーを見つけることができる。
Googleはこれまで有料で記事を書いてもらうサービスを提供する、いわゆるPay Per Post事業者を評価しない方針を示してきた。そうした背景がありながら、自社で同様のサービスにプロモーションを依頼してしまった。2008年には「iGoogle」でも同様のプロモーションを実施している。
サイバー・バズや、これまで同社に案件を依頼したウェブ担当者、そして多くのCyberBuzz参加ブロガーが心配しているのは、CyberBuzz経由で書いたブログがGoogleのインデックスから削除されはしないだろうか、ということだろう。
Googleのサーチに関するガイドラインに違反したのであれば、Google検索でのランキングが下がる、あるいはまったく検索結果に表示されなくなるということが起きても不思議ではない。事実、Googleは過去に同社のガイドラインに違反した企業のサイトを検索結果から抹消したことがある。そのなかにはサイバー・バズの親会社であるサイバーエージェントも含まれていた。
今回のプロモーションに参加しているブログは、「http://www.blogdeco.jp/google_word/」というURLへのリンクをブログエントリーの中に入れている。急上昇ワードランキングのブログパーツに関する説明と、先のリンクを記事に記載することを条件にブロガーに対価を支払っているのであれば、それは有料リンクの売買にあたる。そうなればCyberBuzz参加ブロガーが被害を受ける可能性がある。
サイバー・バズも自社サービスによって生まれた記事がGoogle検索でどのように扱われるかについては「調査中の段階」としており、正確に把握できていないようだ。同社は「詳細はGoogleに尋ねてほしい」ともコメントした。
まずGoogleは、急上昇ワードランキングのブログパーツをプロモーションするにあたって、ブログを使ったクチコミマーケティング手法が有効であると考えた。そしてCyberBuzzの会員ブロガーに、ブログパーツの紹介、プログパーツの貼付け、ダウンロードサイトへのURLの掲載を依頼し、これを実施した会員ブロガーに対してメディア掲載費を支払った。
Googleは、これら一連の行為がGoogle検索のガイドラインに抵触したと認めている。具体的には下記の2点だ。
つまり今回のプロモーションで、Googleは外部のブログにGoogleのガジェットについて記述してもらい、サイトへリンクしてもらった。このことはGoogle検索のランキングに影響を与えた可能性がある。よって、それらの行為はGoogleが持つガイドラインに反する、ということだ。
現在、Googleは当該プロモーションを中止している。すでに書かれたブログについては、運営者に個別にメールで状況を説明し、削除を依頼していくという。また、運営者が削除に応じなかった場合は、グーグルとの関係性を明確に示すように修正を依頼するとのことだ。
Googleは「ガイドラインに違反する行為が認められた場合には、適切な処置を行うことがある」としている。過去には違反サイトが検索インデックスから削除されたり、ページランクを下げられたりといったペナルティが課されてきたが、今回の場合は、Googleからブロガーに対して行われる記事削除依頼、あるいは追記依頼が「適切な処置」にあたるようだ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」