「メーカーのブランド力」重視のユーザーを「使い勝手の良さ」体感へ導くには?

アイシェア rTYPE リサーチ2009年01月27日 15時18分

 ネットユーザーの8割以上がデジタルカメラを所有(2008年7月調査時点)する時代となった今、新規購入や買い替えを検討する際、ユーザーは何をポイントとするのだろうか。

 2008年12月に20代から40代を中心とするネットユーザーを対象に実施した調査から見えてきたユーザーの意向を踏まえ、デジタルカメラの主要メーカーに2009年の製品で力を入れているポイントについて聞いた。回答したメーカーはパナソニック、ソニー、ペンタックス、リコー、キヤノン、ニコンの6社。

 なお、各社一押しの機種は、パナソニック『DMC-FX37(コンパクト)』『DMC-G1K(デジタル一眼)』、ソニー『α350,α300,α900(デジタル一眼)』、ペンタックス『PENTAX K-m(デジタル一眼)』、リコー『RICOH R10(コンパクト)』、キヤノン『IXY DIGITAL 920 IS(コンパクト)』『EOS Kiss X2(デジタル一眼)』、ニコン『Nikon D90(デジタル一眼)』との回答だった。

 2008年12月の調査では、新しいデジタルカメラを少しでも「欲しい」とした人の46.4%が、選択ポイントとして重視するもの(欲しいメーカーを選んだ理由/複数回答形式)に「メーカー」をあげ、デジカメ選びにおいて、いわゆるメーカーの『ブランド力』が重要なポイントになっていることを物語った。

 この結果を踏まえ、開発メーカーに2009年おすすめのデジタルカメラと購入検討者に評価の対象にしてほしいことを「操作性」「画質」「デザイン」「価格」「画素数」「サイズ」「ディスプレイの大きさ」から選んでもらったところ、回答を寄せた6社中5社が「操作性」と回答。回答のなかった1社もその他アピールポイントの自由回答で「操作性」に言及した。「操作性」は12月のユーザー調査でも36.3%と「メーカー」に次いで注目されており、ここをどうユーザーにアピールできるかがポイントになりそうだ。

 この他にも、メーカーサイドは、人物の有無や被写体の特徴などを即座に判断し、環境に応じた撮影設定をカメラが自動で行う“オート機能”や“自動補正”“ 手ぶれ補正”など、撮影テクニックが無くてもシンプルな操作で美しい写真を撮影できる機能を訴求ポイントとしてあげており、こうしたユーザーの「使い勝手」を高める機能の充実もアピールしていきたい意向。具体的なユーザーへのリーチ戦略が注目される。

 また、ユーザーの選択理由で3位となった「画質(33.3%)」については、パナソニック、キヤノン、ニコンの3社が「評価対象にしてほしい」要素と回答。ユーザー4位の「デザイン(23.2%)」については、パナソニックとニコンが見て欲しい点とし、キヤノンもコンパクトカメラのおすすめポイントの自由回答でデザイン性をアピールしていた。

 一方、ペンタックスは一眼レフで「世界最小サイズ」をアピールしており、ユーザーの5人に1人が選択理由とした「価格」を評価してほしいポイントとしたのはパナソニック1社だった。

 この他にもソニーがデジタル一眼レフカメラの「レンズ交換性能」「システムの発展性」、リコーがコンパクトタイプの「ズーム性能」と「モニタ品質」、ニコンが一眼レフでの「世界初・動画撮影」等をあげており、各社が個性的な性能の搭載にしのぎを削っている状況もうかがえた。ユーザーにはメーカー名にとらわれず、カタログだけでは実感できない使い勝手や性能を、実際に店頭で体感、比較して選んで欲しいものである。

 調査はブロガー向け情報サイト「ブロッチ」などネットマーケティングを展開する株式会社アイシェアが、同社の提供するサービス会員をパネラーとして行った。

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