市場調査会社ComScoreが米国時間11月25日にリリースしたリポートによると、11月の最初の数週間はオンラインを利用した消費者の財布の紐が固かったため、Eコマースの売り上げが史上初の前年同期比減を記録した。
ComScoreによると、11月最初の23日間のオンラインショッピングの売り上げは、2007年の同時期との比較で4%減少したという。
この23日間のオンライン小売業者の総売上は81億9000万ドルだったと、ComScoreは述べる。
ComScoreの広報担当であるAndrew Lipsman氏によると、Eコマースの売り上げの伸びは、2007年12月から徐々に鈍化し、2008年11月にはついに減少に転じたという。
ComScoreの会長であるGian Fulgoni氏は声明で、景気後退の波がオンライン小売業者に及んだとし、次のように指摘している。
最近のガソリン価格急落で米国の消費者は一息ついているものの、今年のホリデーシーズンは、活気がなく不安定な株式市場、住宅価格の下落、インフレ、低調な労働市場が暗雲となって消費者の頭上に立ちこめている。
消費者の自信の低下と可処分所得の減少により、11月最初の数週間は、オンライン小売サイトの売り上げが前年同期比減を記録し、大変期待外れの結果となっている。また、家計を気にする一部の消費者が、小売業者がより積極的な値引きを行うシーズン後半を待って買い控えている可能性も高い。
ComScoreは、11〜12月の年末商戦シーズンの総売上が、最終的に前年同時期とほぼ同じ水準になると見ている。
ComScoreによると、Eコマースの売り上げは年初から9%伸びてきた。しかし、この成長率は2007年に記録された19%の伸びと比較すると、はるかに低い数字である。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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