キャリアを問わず求められる能力、なによりもまず「人間性」

 ソフトバンク・ヒューマンキャピタルは7月17日、同社が運営する転職サイト「イーキャリアプラス」にて企業の役職者に実施した、現場が求める専門スキルや常識力に関する調査の結果を発表した。

 今回の調査は、クリエイティブ職、マーケティング職、エンジニア職、営業職に従事する、主任クラス以上の役職者に対して実施したもの。「第二新卒」「中途/一般」「中途/マネージャークラス」のそれぞれのキャリア区分において、必要な専門スキルや常識力についての回答を求めている。

 その結果、転職者に対して企業が必要とするものは、キャリア区分にかかわらず、業界の全体像を把握する「業界知識」や、実際の業務に不可欠な「業務知識」が上位となった。また、必要とされる常識については「日本語の使い方」「作法・マナー」といったコミュニケーションの基礎となる項目が、各キャリア区分とも高い割合を示している。

 その一方で、第二新卒では「流行」や「最新キーワード」など、オンタイムな時代把握が求められ、一般クラスでは「ビジネス用語」や「業界知識」など、ビジネスパーソンとして現場で活躍する上で必要不可欠な常識が求められている。マネージャークラスでは業界外の「経済」「海外情報」など、幅広い視点が必要になるなど、キャリアの区分による特色が見られた。

 同じく、知識や常識以外に必要とされるスキルや能力についても、項目ごとに傾向があった。「リーダーシップ」や「決断力」などの責任を伴う能力や、「対外折衝能力」や「論理的思考能力」などのバランス感覚や思考力を必要とする能力は、キャリアの高さに伴って必要とされている。

 また、ある程度の経験を積んだ一般クラス転職者に重視される能力は、周囲の関係に積極的に働きかける「コミュニケーション能力」や、より円滑に業務を遂行させる「発想力・想像力」に加えて、「センス」や「プレゼンテーション能力」などが求められている。

 一方、「ガッツや根性」「熱意」などの仕事に対するスタンスや、「協調性」「柔軟性」などの環境への適合能力については、キャリアが浅い段階で特に必要とされる傾向が見られる。さらに、技術的な能力として、「PC スキル」が若い世代に必要とされている。

 なお、キャリアを問わず求められる能力については、「人間性」という回答が最も多い結果となった。

 調査は、7月12日から7月14日までの期間、インターネットアンケートにより、全国の主任クラス以上の男女400人を対象に実施された。回答者の内訳は、クリエイティブ職、マーケティング職、エンジニア職、営業職の各100名となる。

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