この統計データを、まったくうのみにはできないかもしれないが、Mozillaは「Firefox 3」が、オンライン提供開始後の最初の24時間で、800万件以上のダウンロードを記録したことを明らかにした。
オープンソースブラウザのFirefoxを開発するMozillaは、ダウンロードの世界記録樹立を目指している。米太平洋夏時間で6月17日午前11時16分にスタートして、18日の同時刻まで続いた24時間が記録の対象となっており、Mozillaは現在、ギネス世界記録による認定を待っているところであると述べた。
ダウンロードレートは、17日には毎分1万4000件のピークに達し、18日午前の時点でも、依然として毎分6000件以上の勢いを保っていた。
次なる疑問として、これが一体どれほどの変化を意味しているのかという点が挙げられる。
Mozillaは、今回のダウンロード記録への挑戦で、熱狂的なファンからの注目をあおりはしたが、現段階でFirefox 3をダウンロードした人々の大多数は、すでにFirefox 2のユーザーであった人々であり、いまだ市場を支配しているMicrosoftの「Internet Explorer」(IE)や、市場で3位を占めるAppleの「Safari」ユーザーの多くが乗り換えを図っているというわけではなさそうである。
また、Firefoxをダウンロードして、インストールし、使用することと、メインのブラウザとして乗り換えることとの間には、大きな違いもある。しかしながら、早くもNet Applicationsがリリースした調査では、Firefox 3の使用率が、(ブラウザ市場全体の)少なくとも4%以上に達していることが示されている。
計測には誤差が生じることも忘れてはならない。実際にどれほどのFirefox 3が、ただ単にダウンロード件数を伸ばそうとすることに熱心なFirefoxファンによってインストールされたものなのかを明確にするのも、不可能なことである。
830万件という数字は、十分に記録樹立に値するものかもしれないが、Adobeを支持するブロガーのRyan Stewart氏は、AdobeのFlashプラグインのインストール件数は、平均すると毎日800万件に達しているとも指摘した。
そうはいっても、ただ筆者が懐疑的に唱えたからといって、今回の件が台無しになるようなことがあってはならない。宣伝効果を狙っただけかもしれないが、Mozillaがダウンロードのギネス世界記録樹立を目指して大きな注目を集めたという事実は、Firefoxが、ただの一片のソフトウェア以上のものであることを示している。これは、人々の帰属意識を高めるムーブメントなのである。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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