調査会社のIDCによると、2008年はこのままのペースで行くと全世界のPC出荷台数が前年から15.2%増加するという。この数字は3月に同社が予測していた12.8%を上回る。また、PC市場を牽引するノートPCの出荷台数の伸びは2008年にピークに達するという。
IDCが米国時間6月11日に発表した「Worldwide Quarterly PC Tracker」によると、2008年のノートPCの出荷台数は34.5%増加するという。この数字は2007年の33.9%増加を上回っており、2009年に予測される24.9%を大きく超えている。同社によると、2012年になるとノートPCの増加率は13.5%まで落ち込むという。
予測によると2008年は3億1000万台のPCが出荷され、その半数近く(1億4530万台)をノートPCが占める。残りはデスクトップPCとサーバで、世界規模ではこの2つを合わせたものが市場の最大部分を構成するが、その差は急速に縮まっている。
2008年は米国外で特にノートPCが特に人気になると見られており、2007年は7800万台だった出荷台数が1億940万台へと増加すると予測されている。ノートPCはデスクトップPCより価格が高い傾向があり、平均販売価格の上昇があとしばらくは続くことになるので、業界にとってはうれしいニュースだ。
ただ、安価なノートPCが市場をかき回している。予測では米国外のノートPC出荷数が2008年に40%以上の急増となっているが、その理由はカウントの仕方と大いに関係があるとIDCは述べている。
IDCによると、急成長中の低価格の小型ノートPCは、「組み込みOS、またはカスタムOSが使われ、(同時に)処理能力とストレージ容量が抑えられるなど、通常とは違うPC設計を採用している」ため、以前はカウントしていなかったという。しかし、ASUSTeK Computerの「Eee PC」、Intelの「Classmate PC」プラットフォーム、One Laptop Per Child(OLPC)の「XO」の人気と処理の堅牢性を考え、今回の報告では小型ノートPCが算入された。また、実際に出荷台数も増加しているとIDCは述べている。
前述のメーカー3社以外にも、コンシューマー市場でこの分野に参入する企業がある。Acer、Hewlett-Packard(HP)、そしてたぶんDellも、自社の小型ノートPCをすでに開発しているか、発表する計画を立てている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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