MicrosoftとViacomは米国時間12月19日、広範囲にわたる提携を発表した。その一環として、MicrosoftはViacomの保有するテレビと映画のコンテンツのライセンスを取得した。一方でViacomは、同社米ウェブサイトの広告配信をMicrosoftに任せることになる。
この提携関係の意味するところは、ViacomがMicrosoftのAtlasテクノロジを使用して自社サイトに広告を配信するようになるということだ。Microsoftは60億ドルでaQuantiveを買収したときにAtlasを取得した。さらにMicrosoftはViacomの売れ残ったディスプレイ広告スペースを販売する独占的な権利も取得する見込みだ。
一方、MicrosoftはMTVとComedy Centralの番組やParamount Picturesの映画を「MSN」や「Xbox」といったさまざまな製品に使用することができるようになると、両社は声明で述べている。Microsoftはすでに「Xbox Live Marketplace」でViacomの一部のコンテンツを配信している。
両社は提携の金銭面な条件については明かさなかったが、提携規模は5年間の契約で5億ドル以上になる見込みだと述べている。「これは前例のない包括的な提携関係であり、当社のデジタル事業の規模と、当社ブランドを冠したコンテンツの価値を、あらゆる配信プラットフォームに示すものである」とViacomの最高経営責任者(CEO)であるPhilippe Dauman氏は声明で述べている。
Microsoftのプラットフォーム&サービス部門担当プレジデントであるKevin Johnson氏は、今回の提携関係を「世界クラスの広告プラットフォームの構築を追求する当社の取り組みにとってもう1つの画期的な出来事」と呼んでいる。
しかし、この提携関係では検索広告は対象となっていない。Viacomは4月に別の提携関係を結んでおり、YahooがViacomのエンタテインメントウェブサイトの検索広告を独占的に扱う権利を有している。
ViacomはそれまでDoubleClickによって広告を配信していた。GoogleはDoubleClickを買収しようとしている。ViacomはGoogleに対して10億ドルの著作権侵害の訴訟を起こしており、まだ解決にいたっていない。
また、MicrosoftとViacomはゲームの分野でも協力し、「MTV Video Music Awards」や「BET Awards」などのイベントについて両社のブランドを冠したウェブサイトを作成する予定だとも述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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