前回、インターネットメディアプランでは、1)メディアブリーフ→ 2)コンシューマー/競合インサイト→メディア戦略→ 3)実施/トラッキング→ 4)レポーティング/分析→ 5)ベンチマーク化/最適化の手順が重要であるとお話しました。
今回は“メディアブリーフ”の設定方法について詳しく取り上げてみたいと思います。
企業がメディアを利用して広告活動を行う際、広告代理店を使うことが多いかと思います。インターネットに関わらず様々なメディアを利用した自社の広告キャンペーンを見てがっかりされたことはないでしょうか。広告代理店の提案そのままに行ったキャンペーンが自分の思い描いていた結果と違うことが度々起こったりしてないでしょうか。
それはもしかしたら貴社が思い描いているキャンペーンがきちんと広告代理店に伝えられていないからなのかもしれません。
広告キャンペーンの成功には正確なクライアント・メディアブリーフィング(キャンペーン背景説明)が必須となります。それは口頭で伝えられることも書面で掲示されることもありますが、通常何らかの形で広告代理店へ伝えていると思います。
その際、どれだけ貴社の意図を代理店に正確に伝えられているかが重要となります。また最近では広告主と一緒にブリーフを作成することも代理店の仕事の一部になっている場合もあり、それであればより精度の高いプランが提案されることが期待できます。
メディアブリーフの内訳では“Objective(キャンペーン目標)”、“ターゲット”、“予算”、“期間”などがあります。その中のいくつかを解析していきます。
メディアブリーフ上で、最も重要なことはインターネット広告キャンペーンにおける Objectiveを決め込むことです。「なんのために広告をするのか」「インターネット広告キャンペーンでの成果目標はなんなのか」など、この広告キャンペーンで達成しなければならないミッションをメディアプランナーに正確に把握してもらうために重要となります。
企業側で設定される広告キャンペーンのObjectiveでは「ブランド/プロダクト認知の獲得」、「見込み顧客の囲い込み」、「セールスの向上」などがよく見られますが、最も重要なのは、メディアプランナーにObjectiveが浸透し、それに対する成果が何であるかを確認しあうことです。
稀に達成が不可能もしくは現実とかけ離れたObjectiveを目にすることがありますが、それは結果的にお金を無駄にしてしまう恐れがあるためお奨めできません。例 1)100万円の予算で1万人の見込み顧客の囲い込み、例 2)100万円の予算でEC売上を1億円上げる--これらは極端な例ではありますが、達成可能なObjectiveを立てなければどんな優秀なメディアプランナーでも効率的なプランを提案するのは難しいでしょう。
具体的で現実的なObjectiveがなければ、メディアプランの精度も必然的に落ちていってしまいます。
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