ここ数年成長の著しいインターネット広告市場の中で、アフィリエイト広告は純広告、リスティング広告に並びメジャーな広告手法となり、多種多様の広告主が活用しておりますが、出稿者向けの書籍、セミナーなどはほとんど行われていない現状です。
それを踏まえて、今回は全5回に分け、費用対効果の高いアフィリエイト広告展開、そしてアフィリエイト広告の向かうであろう今後について説明させていただきたいと思います。
電通が発表した「2007年 日本の広告費」によると、日本国内における総広告費は2003年より継続して右肩上がりで、2007年は7兆191億円にのぼる。
なかでも成長著しいのが、インターネット利用者数及び利用時間の増加、モバイル化、ブロードバンド化の進展が寄与しているインターネット広告市場で、総広告費6003億円(2007年)を占めています。2004年にはラジオを、2007年には雑誌を抜き、2005年以降、4マス広告の占める広告費が減少している中、日本の総広告費を押し上げているのはインターネット広告の役割が大きいと考えられます。
それでは急成長中のインターネット広告市場の中には、どのようなものがあるのか。現在インターネット広告はそれぞれの持つ特有の報酬体系によって大きく3つに分類できます。
まず、出稿期間保証型やインプレッション保証型などの報酬体系を持つ「純広告」、クリック課金型の検索連動型広告と呼ばれる「リスティング広告」、そして成功報酬型広告と称される「アフィリエイト広告」。
上記3つの広告の中で、その費用対効果の高さからニーズの高まっているリスティング広告とアフィリエイト広告に着目してみましょう。
そもそもリスティング広告の歴史を遡ってみると、2002年より本格的に日本でサービスが開始され、オーバーチュアの提供する「新スポンサードサーチ」、Googleの提供する「Google AdWards」を中心としてインターネット広告の中でも主流の広告手法となっています。
検索結果に応じてキーワードに対応した広告が表示されるリスティング広告は、自ら進んで検索窓にワードを入力してサービスや商品を求めるユーザーに対して広告を表示するため、サービス、商品に対して関心の高いユーザーを獲得できるとされています。キーワードごとに、飛び先のページ、広告文を変更することが可能で、より関心の高いユーザーを集めることが可能となります。
成果報酬型と呼ばれるアフィリエイト広告は、広告主が報酬の発生地点、報酬金額を自由に設定することができるという特徴を持つ広告手法。リスティング広告に比べると、関心のあるユーザーをピンポイントで獲得するのではなく、潜在的に関心を持つユーザーを獲得していく広告であるため、より低単価で、かつ幅広く訴求することが可能です。
アフィリエイトを実施することにより、ウェブ上での認知を向上し、結果的にリスティング経由、自然検索経由でのユーザー数にも影響を与えることができます。
アフィリエイト広告の市場規模は、リスティング広告に比べると小規模ですが、2007年で697億9000万円を見込んでおり、矢野経済研究所が2008年1月31日に発表した調査結果によれば、インターネット広告利用企業のうち56%が今後注目したい広告手法として、アフィリエイトを挙げており、この数値はリスティング広告を抜いています。
さらに同調査にて、「最も望ましいインターネット広告の支払い体系」を持つ広告手法としてアフィリエイト広告は78%の支持を得ています。このようにアフィリエイト広告は、今後が期待されている広告といえるでしょう。
費用対効果の高さで定評を得ている2つの広告を比較してみるとそれぞれのメリット、デメリットが見えてきます。
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