リクルートテクノロジーズは7月16日、人工知能技術のディープラーニング(深層学習)をビジネスに適用する取り組みとして、画像検索システムを構築し、リクルートグループのサービスに実装したと発表した。
ディープラーニングを活用した非構造化データ(画像やテキストなど、構造定義されないデータ)解析の一環として、独自の画像解析システムを開発。システムが人と同様の判断ができるようになったことで、色やデザインなどに応じた直感的な検索が実現できたという。
また、人間の脳の構造を模倣した学習モデルであるディープラーニングによる画像解析と、精度向上に必要な情報を自動推薦するアクティブラーニングによるモデル改善を組み合わせ、継続的に検索精度を上げられる仕組みを実現した。
同技術の目的は、リクルートグループのサービスが持つ画像情報を有効に活用し、サービスクオリティやユーザーの体験価値を今まで以上に向上させること。導入により、複数のウェブサービスにおいて検索精度が向上するほか、ユーザーの平均閲覧数が向上するといった結果が出ているという。
画像検索システムの実装例として、リクルートライフスタイルが運営する「ホットペッパービューティー」のスマートフォンアプリで、ネイルデザインのカラー検索(39色)とネイルの類似デザイン検索の2種類の画像検索システムを採用。その結果、カラー検索では検索結果のクリック率が大幅に向上し、類似デザイン検索では平均閲覧画像数が増えるなどのアクションの増加につながったという。
さらに、キュレーションマガジン「ギャザリー」において、運営元であるリクルートライフスタイルと連携し、不適切画像を検出して排除するシステムを試験的に導入。解析を複数段階に分けて重要度に強弱をつけることにより、約95%の精度を実現したという。
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