編集部注:今回のレビューは前編、後編に分けて詳しくレビューしていく。本稿はその後編である。
一部不満はあるものの、GALAXY TabはAppleファンを狼狽させるような特長を数多く備えている。GALAXY TabにはGPSが搭載されているため、ナビアプリは車内で使うナビとしても非常に役立つものになっており、どこで曲がるかの指示や地点情報、(組み込みのマイクを使った)音声検索なども提供している。
GALAXY TabがiPadに優っているもう1つの小さな点は、Adobe Flash 10.1に対応しているということだ。ウェブ上のFlash動画はすべて、ブラウザ内でそのまま再生することができる。再生はややぎこちなくなる場合もあるが、この選択肢があるのはいいことだ。
当然だが、Flashによる動画再生機能やGPS、3G接続(Bluetoothや720pの動画デコードは言うまでもない)などを同時に使えば、バッテリ寿命はすぐに尽きてしまうかもしれない。ホーム画面から、GPS、Bluetooth、3Gの有効・無効を簡単に切り替えられるメニューにアクセスできるようになっており、これはバッテリを最大限に長持ちさせるのに役立つだろう。サムスンによれば、ウェブの閲覧、音楽、電子メールなどの中心的な機能だけを使った場合、バッテリはWi-Fiを有効にした状態で約7時間持つという。
メディア再生の性能については、音声も動画も写真も、すべて快適に動く。転送されたコンテンツは(USBからのものも、microSDのものも含めて)ただちに読み込まれ、適切なアプリで利用できるようになる。サムスンは長年の間、評価の高いポータブルメディアプレーヤーを作ってきているが、オーディオの詳細設定や動画ブックマーク機能、映画の中で一番いい場所まで素早く飛ばすために、動画から場面の画像を抜き出してモザイク状に表示する機能などからも、その分野に長けていることがわかる。
サムスンのMedia Hubを通じて提供される映画と動画のコンテンツは、AppleのiTunesに対抗できる値段になっている。ほとんどの映画は、購入価格で9.99ドルから17.99ドルであり、レンタルの場合は1.99ドルから3.99ドルだ。それなりの数のテレビ番組もダウンロードできるようになっており(コンテンツには、NBC、MTV、Warner Bros.、Comedy Central、その他のものがある)、価格はすべて1.99ドルに設定されている。Media Hubのすべての動画は、GALAXY Tabでの再生に最適化されている。
電子書籍端末として見ると、GALAXY Tabは多くの長所を持っている。同梱されているKindleアプリを使えば、世界でもっとも有名な電子書籍小売店の1つにアクセスできる。Androidマーケットからは、Barnes & Nobleや、その他何十もの提供元から電子書籍ソフトウェアをインストールできる。Kindle、NOOK、Sony Readerなどの専用電子書籍端末の代わりとして考えても、GALAXY Tabの文庫本に近いサイズは自然なものだ。欠点として、GALAXY Tabのバッテリ寿命は比較的短く、多くの電子書籍端末よりはかなり重い。また、反射しやすい、バックライト型の液晶を使っていることは、E Inkのスクリーンほどは好かれないだろう。
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