編集部注:今回のKindleレビューは前編、後編に分けて詳しくレビューしていく。本稿はその後編である。
Nookの場合と同じように、無線LANと新しいブラウザの組み合わせによってネットサーフィンはより快適になったが、それでも依然としてややぎこちなく、なめらかとは言い難い。ブラウザは全体的に使いやすくなっており、ウェブページの表示もより適切にレイアウトされるようになっている。しかし、操作ボタンを使ってページ上のリンクをたどっていくのは、少し苦痛な場合もある。また、YahooやGmailのウェブメールアカウントにログインすることもできなかった(実際、Gmailを使おうとするとブラウザがフリーズしてしまい、ソフトリセットしなくてはならなかった)。しかし、このブラウザは、パスワードで保護され、ログインが必要な無線LANアクセスポイントを使ったり、オンラインに接続するために開始画面をクリックする必要がある場合(例えばStarbucksでの利用など)には問題なく動作した。
前編の記事で説明したとおり、Kindleの電子インク画面には強みと弱みがある。Amazonはページ送りを速め、デバイスの動きは若干きびきびと感じるようになったが、電子インクの表示にはやや遅延があるし、一日中タッチスクリーン式のスマートフォンを使っていると、4方向ボタンでメニューを選ぶのは不自然に感じる。ひょっとすると、Kindleを使っていると、未来的なデバイスを使っているように感じると同時に、やや古くさい感じを受けるのは、これが理由かも知れない。iPadにはそのような感じはない(ただし、ずっと高価だ)。
AmazonはKindleのファームウェアのバージョン3.0で、テキスト読み上げ機能を強化し、メニューシステムにも拡張した(一部の出版社は、自社の書籍でテキスト読み上げ機能を利用できるようにしているが、対応していない出版社もある)。Kindleの下にあるUSBポートの近くには、組み込みのマイクも付いているように見え、その近くには音量ボタンもある。Kindleには背面に2つの小さなスピーカーがあり、読書しながらMP3の音楽を再生することができる。マイクは今のところ無効になっているが、一部のブログでは、Amazonが将来、音声によるメモの記録やSkype通話機能を追加するという憶測が出ており、音声認識機能が追加されるだろうといううわさまである。
Kindleに最近追加された別の機能はゲームだ。今のところ数は少ないが、これはそのうちにKindleにより幅の広いアプリケーションストアが提供されるようになる前触れかも知れない。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス