[レビュー]ファミリーユース的進化--小さくてハイビジョン、パナソニック「HDC-SD9」 - (page 2)

パナソニック
内容:メディアの多様化と高画質化という、大きな進化を遂げているビデオカメラ市場で、コンパクトサイズと高速起動が行える記録メディアとして注目を集めているメモリーカードビデオカメラ。その中でも特にコンパクトサイズで群を抜く、パナソニックのSDシリーズ最新モデルに迫る。

ユニークなムービー機能を満載

  • 顔認識をオンにすると、マンガの線画の顔は認識しないが、古い白黒写真の人物でも真正面ならしっかり顔認識する。横顔だと認識しない場合が多かった

 ファミリームービーにふさわしい親切でユニークな機能を満載している。世界初の「おまかせ顔認識」は、被写体の顔を検出して、画質補正を行う新機能である。撮影時の環境によってアドバイスを画面に表示してくれる「おまかせナビ」はビギナーに優しいアシスト機能だ。

 撮影に失敗したシーンをスキップして成功シーンだけを再生する「オートスキップ再生」もアイデアのある機能といえる。このほか、撮影ボタンを押した約3秒前からの映像を記録する「プリREC」機能や、24コマ/秒の連射が可能な「HD高速連射機能」、5.1ch(ズーム&ガンマイク機能付き)の音声記録など、豊富でユニークな撮影機能を搭載している。

  • 5.1チャンネルのマイクレベルをグラフィカルに表示してレベル調整できる

豊富な機能と独特な操作性

 撮影は一見するとオート中心に思えるが、意外に多機能で、マニュアル撮影やマニュアルフォーカスなども可能だ。

 テレマクロや、5.1chのマイクレベル設定、24p撮影モードなど凝った撮影設定も楽しめる。付属バッテリの持ちは約1時間45分(実使用約1時間5分)とこのクラスとしてはわずかに長めだ。バッテリが外付けになり約3時間20分(実使用約2時間)の大容量バッテリ(別売)も使用可能になった。

 多機能でありながら操作ボタン類は少なめだ。一見するとシンプルに思えるが、ジョイレバーの上下左右で撮影モードなどを選ぶ独特な操作性には慣れが必要だろう。ムービーの再生ボタンも省かれていて、これもジョイレバーの上下左右で再生する独自の操作性を採用している。

 また、再生ナビ画面も独特のレバー操作が必要で、このあたりは少しボタンを省き過ぎに思える。というようにジョイレバー操作が重要になるが、レバーの位置は液晶モニター脇ではなく本体左サイドにあり、ストロークが短いので、使いやすいとはいえない。

 多機能でもボタンを増やさない点がパナソニックらしいが、度重なる機能追加によって、レバーなどへの機能割り当ては限界に近く、次モデルでは操作性の大幅な見直しが必要に思われる。こうした点に課題はあるものの、コンパクトなファミリームービーでありながらも安易に機能を削らず、豊富な撮影機能を備えている点には、カメラとしてのこだわりが感じられる。

  • 暗いシーンだとこのようなメッセージが出て撮影のアシストをしてくれる。撮影機能はボタンではなくジョイレバーの上下左右で選ぶ

  • シーンモードはメニューから選ぶ方式を採用している。「よく使う項目」の中に設けられている

  • 再生ナビのサブ機能「スキップ再生」などはジョイレバーを左右に振り分けて選ぶ。これには慣れが必要だろう

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]