[レビュー]ファミリーユース的進化--小さくてハイビジョン、パナソニック「HDC-SD9」 - (page 3)

パナソニック
内容:メディアの多様化と高画質化という、大きな進化を遂げているビデオカメラ市場で、コンパクトサイズと高速起動が行える記録メディアとして注目を集めているメモリーカードビデオカメラ。その中でも特にコンパクトサイズで群を抜く、パナソニックのSDシリーズ最新モデルに迫る。

ビビッドで見栄えのする映像

 撮影画質は、3CCDであるため、全体的にやや甘い印象があり、わずかに平面的でもあるが、ハイビジョンの精細感は確保されている。このサイズの割には室内撮影でもノイズや黒つぶれが少ない。

 色は3CCDらしく、とびきり鮮やかな記憶色だ。薄曇りでも快晴のように撮れてしまうのは好みの分れる部分だが、色濃度が高くてもディテールがぼやけず、色純度も高いので暑苦しい印象はない。全体的に見ると、もう少し奥行き感と落ち着きが欲しい気もするが、ファミリームービーらしい万人向けの見栄えのする画質といえるだろう。

  • 空の青とビルの茶色ともに派手で、薄曇りが晴れのように映る。まさに記憶色だが思い出を撮るビデオカメラの映像らしいともいえるだろう

  • 色の出は派手だが濁った印象はなく、赤黒いバラの色に嫌みがない。花や人肌を活き活きと描写する

DIGA、VIERAとの連携も魅力

  • 再生操作もボタンではなくジョイレバーの上下左右で行う独特な操作性だ

 撮影ファイルの保存は、PC用の付属ソフト「HD Writer 2.5J for HDC」でBD/DVD保存できるほか、専用のDVDバーナー「VW-BN1」でDVD保存と再生が可能だ。さらに同社のレコーダー「ブルーレイDIGA」や「ハイビジョンDIGA」でも、SDカード経由でPCレスのBD/DVD保存が可能になる。

  • シーンの分割や削除などが可能で、コンパクトな割には編集機能が充実している

 メモリームービーは最終保存がネックになるが、ブルーレイDIGAとコンビを組めば、手軽に12cmBlu-rayディスクに長時間保存できる点が魅力だ。また、VIERAリンクにも対応していて、VIERAとHDMI接続すればVIERAリモコンから操作できるなど、システムとして便利に使いこなせる。このあたりは総合AVメーカーならではのメリットといえる。

 総じて見ると、操作にやや慣れが必要だが、超小型でありながらここまで豊富な機能を実現している点は高く評価できる。HDC-SDシリーズの成熟を感じられるモデルだ。SDHCカードの低価格と相まってコストパフォーマンスの高いカメラといえるだろう。

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