再生リストは従来と同じSD表示で、動画サムネイル付きのGUIを採用している。コマンド操作は、4色ボタンで行うスタイルで統一されている。サブメニューの階層が深めで、操作確認がややくどい印象もあるが、タイトルとチャプターの切り替えや、編集画面へのジャンプなどにクセはなく、いわゆる“ナビ画面”の操作に慣れた人ならすぐに使いこなせるだろう。
操作感は、チャンネル切り替えにややタイムラグを感じるが、EPGを含めてGUIの反応はデジタル機では良いほうだろう。このほか、電源オンですぐに録画再生できる瞬間起動機能も装備している。この方式は待機電力を食うため、他機では、あまり実用的ではない、という評価になるのだが、本機ではもう一工夫凝らされている。
初期設定で2時間限りのみ高速起動可能という指定ができるのである。電源を切って2時間以内なら高速起動が可能で、それ以降は省電力になる仕組みだ。これなら編集時などに使えるだろう。このほか、時間指定の「ダビング予約」や、消去しても良さそうな番組をリスト表示してくれる「おすすめ消去リスト」、録画番組をフォルダ的に整理できる「グループ機能」など、シャープらしいユニークなアイデアが盛り込まれている。
編集機能については、TS録画のタイトルは、部分削除のほかチャプター編集も可能だ。チャプターマークは、編集画面のほか、録画、再生中でもリモコンで生成できる。このあたりはデジタル機としては編集しやすい。ただし、TS録画タイトルのプレイリスト編集は不可となっている。このためCMカットは部分削除することになる。DVDへのムーブ時のリストとして好きな順番でチャプターを指定できるのでプレイリストとして使えそうだが、ムーブ後は各チャプターが個別のタイトルに分かれてしまうのが困る、ということで、CMカットにはチャプターのスキップ指定がほしく思う。
新しいヘルプ機能もユニークだ。これは先生と生徒の会話スタイルで進められる操作説明で、グラフィックを多用した解説は、マニュアルレスで使えるほどわかりやすい。この画面はBML(データ放送を記述するプログラム言語)で作られていて、HDDから読み出される仕組みだ。もちろんHDDを初期化しても、BMLデータは保護されて消去されない。BMLの描画機能と対話操作をいかしたフレンドリーなオンラインヘルプといえるだろう。
AV回路は、液晶テレビ AQUOSに最適な映像エンジンを採用し、相性の良さをアピールしている。DVDへのダウンコンバート画質は、階調のメリハリ感を確保しつつも、こってり色を乗せずに素直な色調に抑えた上品な画作りだ。DVDのアップコンバート性能も確かで精細感のある映像を楽しめた。
自動録画やハイライト再生、メール予約など新機軸の機能は搭載していないが、良い意味でビデオデッキ的な親しみやすさのあるモデルで、難解になりがちなダブル録画をシンプルにまとめている。デジタル機としては購入しやすい価格も魅力で、多くの人に勧められるデジタル機といえるだろう。
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