ただ、LPCMでのHDD録音はこの時間のとおりだが、AACでの録音の際は、エンコード時間が必要になる。SC-SX800/SC-SX400は、音楽CDからのデータは一旦LPCM形式で録音してからAACに変換という仕組みになっていて、音楽CDからHDDに録音後すぐにSDメモリーカードに転送しようとすると(SDメモリーカードへはAAC形式のみ転送可能)、52分30秒5かかってしまった。変換後であれば11分16秒0ですむので、音楽CDから取り込んですぐにSDメモリーカードに転送しようと思わず、後日転送するなどのほうが実用的と言える。
ちなみに、Pentium 4 2.4GHzのパソコンを使用した場合128kbpsでのPCへの録音が6分16秒3、それをUSB経由でSD-SD750VのSDカードに転送するのに3分13秒4であった。40GBの内蔵HDDに録音可能な時間は、LPCMで53時間、AAC 128kbpsで640時間なので、確かにLPCMのほうが音がよいが、それもわずかな差であり、どうしてもという場合を除いてはAAC XPモードであるAAC 128kbpsで録音しておくのがよいだろう。ちなみにLPCMで録音した際も、後のSDメモリーカード転送に利用するため内部的にAAC XPデータが生成されており、そういう意味でもAAC XPでの録音がお勧めだ。
すぐにSDメモリーカードに転送して利用する場合、パソコンに比べて時間がかかってしまうのは事実だが、SC-SX800/SC-SX400の最大の利点はパソコンの操作を覚えることなく、デジタルオーディオプレイヤーが使えることだ。AppleのiPODは、確かに市場で人気があるがパソコンの利用を前提としており、音楽を楽しむためにパソコンの勉強が(それほど難しくないとはいえ)必要になる。今さらパソコンを勉強したくない、もしくは勉強する時間がない人などには最適の組み合わせだと言える。できるだけ多くの人にデジタルオーディオプレイヤーを楽しんでもらおうというパナソニックのコンセプトがハッキリ伝わる製品だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」