DVD/HDDレコーダーを利用していますか?--次世代レコーダーの可能性 - (page 2)

 4問目は、質問内容が少し難しくなります。テレビ番組によっては、著作権保護の理由から、デジタル録画機側に1回だけは録画できて、さらにそれを別のメディアにダビングできない(移動する“ムーブ”は可能)という「コピーワンス」という制限がかかっているものがあります。しかし、この消費者の利便性を考慮し、コピーワンスを緩和した「ダビング10」(9回のコピーと1回のムーブを許可)が情報通信審議会から提言されています。この「ダビング10」についてどう思うかをアンケート回答者全員に尋ねました。

●「コピーワンス」の規制緩和策として提言されている「ダビング10」について、あなたはどのように思いますか?(択一)

1 「ダビング10」を知らない 47.7%
2 「ダビング10」を歓迎する 18.8%
3 代替技術を使うことでダビングの制限をなくして欲しい 16.2%
4 どうでもいい 8.3%
5 「ダビング10」では不十分だと思う 7.0%
6 「コピーワンス」のままでいい 1.4%
7 その他 0.6%

 まだ「『ダビング10』を知らない」(47.7%)という人が約半数を占め、最も多くなりました。4位の「どうでもいい」(8.3%)と合わせると半数以上の人が「ダビング10」には無関心なようです。デジタルレコーダーをよく使っている人でなければ全く関係ない話題なので、順当な結果かもしれません。

 「ダビング10」をご存知の方の中では、「『ダビング10』を歓迎する」(18.8%)という声が最多、「代替技術を使うことでダビングの制限をなくして欲しい」(16.2%)という意見が僅差で続きました。全体的に見ると、規制緩和を望む方向でおおむね一致しています。

 最後の質問は、デジタルレコーダーに求める機能は何かを尋ねました。アナログ時代のVHSに比べると格段に高機能なデジタルレコーダーですが、消費者はさらにどのような付加価値を望んでいるのでしょうか。

●あなたはデジタルレコーダーにどのような機能がほしいですか?(複数回答可。10位まで)

1 大容量HDD 57.2%
2 番組放送時間の変更・延長への確実な対応 54.4%
3 多様なディスクの規格への対応 41.1%
4 BS/地上波デジタルチューナー内蔵 35.9%
5 録画と編集を同時に行える 35.6%
6 携帯電話・パソコンを利用した録画予約 30.8%
7 充実した番組検索機能(EPGなど) 27.2%
8 キーボードを使用した文字入力 24.2%
9 動画の編集機能 21.1%
10 条件設定による自動録画 18.3%

NetMileリサーチに登録した全国の1000人の男女にMM月DD日〜DD日に調査。

 まず、1位の「大容量HDD」(57.2%)、2位の「番組放送時間の変更・延長への確実な対応」(54.4%)のトップ2は多くの人が切望している機能であるようです。要は、「たくさん録画・保存したい」「放送時間の変更による部分的な撮りのがしをなくしたい」ということでしょう。最近は、HDDの大容量化が進んでいます。また、最新機種ではEPG(電子番組ガイド)による番組予約で放送時間の変更・延長にも対応したモデルも登場しています。1位、2位の要望通りに、レコーダーも進化しているようです。

 3位の「多様なディスクの規格への対応」(41.1%)というのは、HDとBlu-ray Discが同レコーダーで使えないということに対する不満かもしれません。これ以降、6位まで軒並み30%を超える票を集めていて、消費者の要望が多岐にわたることを表しています。これが現行のレコーダーに対する不満だとすると、デジタルレコーダーにはまだまだ改良の余地が多そうです。

 最近の薄型テレビは、各メーカーともに、HDMIなどの技術を使い、テレビのリモコンひとつでレコーダーやオーディオシステムなどを連携操作できるという利便性をもつ“リンク機能”をひとつのウリにしています。リンク機能は、異なるメーカー同士の機器はうまく連携できない場合が多く、テレビを買ったら、レコーダーも同じメーカーの製品を使ったほうが便利になるよう作られているものがほとんどです。リンク機能の登場は、録画機をあまり使っていない層への施策やメーカー側の囲い込み戦略の表れともいえるでしょう。

 HDDの大容量化やEPGによる番組予約、テレビとの連携機能など、日進月歩の進化を続けるデジタルレコーダー。これからも現行機種の不便な点を改良・解消し、より便利な機能が付加されていくことでしょう。各社が群雄割拠するHDテレビ、レコーダー市場において、いかに消費者目線の製品を実現できるかが、市場を制する鍵ではないでしょうか。

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