10日から開催されたElectronic Entertainment Expo(E3)に先行してソニー・コンピュータエンタテイメント(SCE)は、来る11月11日(日本:世界リリースは同月17日)にリリース予定のPLAYSTATION 3(PS3)の詳細仕様と価格を発表した。年末までに400万台を出荷する予定というPS3は、果たして1億台以上を販売した前機種同様大ヒットするのだろうか。また、家庭内でどのような位置づけとなるのだろうか。
5月8日に発表されたPS3の日本での販売価格は、20GバイトHDD付きの普及版で税込み6万2790円。メモリースティックおよびコンパクトフラッシュ対応で60GバイトHDD、Wi-FiそしてHDMI端子を備えた上位機種は、オープン価格となっているものの、実勢価格で8万円ほどになるに違いない。
この価格設定を見て、先行するMicrosoftのXbox 360と、あるいはいまだ価格は発表されていないものの明らかにスペック的に劣る任天堂のWiiと比較して、PS3は高価であるという印象はぬぐえない(比較表)。E3の会場でも、あるいはネット上でも、「高い」という評価は一瞬にして広まり、発売まで半年以上前にもかかわらず「PS3は失敗する」とまで断言する人が出てくるほどだ。
しかし、ライバルXbox 360と機能比較をすると、CDやDVDだけではなく、Super Audio CDや次世代光ディスクBlu-ray Discの再生にも対応し、ギガビットイーサネットを備え、最大7つまでのワイヤレスコントローラを接続でき、BluetoothとWi-Fi接続(IEEE 802.11 b/g)にも対応、さらにDolby 5.1chサラウンド音声に加えてハイビジョン規格の最高スペックである1080pまでもサポートしている。この機能の違いを見れば、値段が高いとはいえないと思う人も多いだろう。
加えて、その心臓部には浮動小数点演算性能で218GFLOPSをたたき出すCellプロセッサが搭載され、まだまだ高価なBlu-ray再生ユニットが搭載されているため、当面の製造原価は販売価格を大きく上回るとすらいわれている。
しかし、そもそもSCEは「PS3はゲーム機ではない」と断言しているのだから、この比較自体あまり意味を成さないかもしれない。とはいえ、であればPS3は一体なんだというのだろうか?
※お詫びと訂正(編集部より):本文中、当初PLAYSTATION 3の浮動小数点演算性能について、2テラFLOPSと記載しておりましたが、218GFLOPSの誤りです。ご迷惑をおかけしたことを深くお詫びし、訂正いたします。
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