これまでの連載で紹介してきた中国トンデモケータイ、そのいずれものトンデモぶりはたしかにおもしろい。でもよーく考えると「おもしろいけど、なくても困らないよなぁ、ハッハッハ……」と笑い飛ばされてしまうような、実用性がゼロなものばかり。というのも事実である(笑)。
しかし驚くなよ、今回紹介するトンデモケータイは世界でもまれに見るすんごい技術を採用しているらしい。なんと「電池が切れない」ケータイってんだから驚きだ。今回だけは、自信を持ってこのケータイをみなさんにお勧めしたいと思う。
確かにパッケージ正面には堂々と謳い文句が中国語で書かれている。「永不断電」すなわち「永久に電池が切れない!」なのであーる。中国4000年のパワーなのか、はたまた漢方の力なのかぁっ?ついに「充電のいらないケータイ」を中国は作り上げてしまったようなのだ!購入したショップの店員によるとこれは誇大広告ではなく、本当に電池切れを気にせず使えるケータイだそうなのだ。値段は単体で約2万円弱。こんなケータイが2万円以下で買えるなんてやはり恐るべし中国!
ということで早速買ってきたこのトンデモケータイ、毎度のお約束を超える「メーカー名も商品名もない」ケータイであった(笑)。うーん、商品管理とかどうしてるんだろう?とりあえず商品特徴らしきものがネーミングになっているようだが、実はこの手の「名なしケータイ」は最近増えているようだ。まぁ元がまともなケータイじゃないので型番なんて気にしないでおこう(でもやっぱりメーカー名くらいは書いとくべきじゃないの?)。
またパッケージ写真を見ると端末の待ち受け画面がいきなりWindows Mobileスマートフォンになっているが、もちろんこれもお約束。「画面はハメコミ合成です。実物は異なる場合があります」とは書いていないが、まさにその通りなのである。
ま、この程度で驚いているようでは中国トンデモケータイ初心者だ。「パッケージの写真なんてホンモノであるはずないだろー!」とクールにスルーしておこう。
次に「電池が切れない」というメカニズムを追求してみることにしよう。箱をよーく見ると「太陽能光電手机」と書いてある。「太陽能光電」?むむっ、もしやこれは太陽電池の意味?──そう、電池が切れない=「太陽電池搭載でつねに充電しつづけられるケータイ」ということだったのだ!
でも「なーんだ、太陽電池か」なんて馬鹿にしちゃいけない。そもそも太陽電池を実用化した商品なんてまだそんなに多くない。少なくとも大手メーカーは作っていないはずだ。
そういえば太陽電池を使って電池を充電できるストラップなんてのが売っているようだが、あくまでもアレは充電器であって「太陽電池ケータイ」ではない。中国のほうが一足先にこんな“すんげーケータイ”を作り上げちゃっていたのだ。
パッケージを開けてみるとさすが太陽電池ケータイ、充電器が付属していない。「すごいぞ中国!」と思ったら、単純に入れ忘れだったらしい(苦笑)。まぁ太陽電池があるんだから充電器がなくたってへっちゃらなんだろう。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」