IT調査系サイトの中関村オンライン調研中心が、中国において現在販売中の617機種と、その中で人気の上位100機種について、価格帯や、デザインや、内蔵メモリの容量や、カメラ機能など様々な視点から、トレンドの携帯電話の傾向についてまとめた報告がリリースされた。そのレポートをかいつまんで紹介しよう。
その前に中国のキャリア事情を簡単に紹介すると、中国ではGSMとCDMA1x方式があり、シェアではGSMが圧倒的。世界標準のGSMが普及しているとあって、Nokia、Motorola、サムスン、ソニーエリクソンなどから中国語の読み書きに対応したローカライズされた世界モデルが販売されているほか、レノボなど数多くの中国メーカーのからも販売されており、激戦の様相を呈している。なお、日本のPHSにあたる小霊通(中国電信)もあるが、これは調査対象とはなっていない。
現在販売中の携帯電話は半年以内にリリースされたものは少数派(16.4%)なのに対し、1年以内にリリースされたもの(45.5%)、2年以内にリリースされたもの(31.8%)が多数を占め、息の長いリリースが中国では一般的。メーカー別の販売中の機種数の多さでは、1位がサムスン(10.7%)で、以下Nokia、Motorolaと続き、サムスン以外全て数%台と接戦となっている。トップ10のうち中国企業が5社も含まれている(日系企業はNECのみ)。
ところが人気上位100機種のメーカー別内訳となると、Nokia(25機種)、Motorola(22機種)、サムスン(22機種)の3社で全体の2/3以上の機種を占めるのに対し、中国メーカーの機種は3社12機種にとどまっており、中国メーカーのリリースする機種の多さとは裏腹に外国メーカーが支持されていることがわかる。
価格帯は1000元〜2000元のものが最も多いものの、2005年同期から減少し、また1000元以下の製品も激減した。その分今回の調査では2000元以上の製品が2005年同期に比べ増加している。
人気上位100機種のデザインを見てみると、ストレート型(45機種)が、折りたたみ型(29機種)やスライド型(21機種)よりも人気。本体色は銀色(44機種)、黒(37機種)で多数を占めるが、中国らしい赤(11機種)も少なくない。本体の厚さでは15.2mm以上(82機種)が最も多く、反面11.9〜15.2mm(13機種)、11.9mm以下(5機種)の薄さが売りの携帯電話は少数派だ。
人気上位100機種のモニタはTFT液晶のものがほとんどで、そのうち26万色表示と65000色表示のものがほぼ半々。つまり今の中国では人気の機種はほぼカラー液晶となっている。
カメラ機能については100万画素(57機種)が最も多く、続いて30万画素(27機種)となった。前年同期の結果では、30万画素(56機種)が半数以上を占め、100万画素(29機種)がまだまだだったことを考えると、ここ1年で急激に変化があったことが伺える。また撮影した動画などの動画再生機能も多くの機種(73機種)がサポートしている。
内蔵メモリについては128Mバイト以上(30機種)の大容量メモリを持つものはそれほど多くない。内蔵メモリに関しては16〜128Mバイト(43機種)が最も多く、16MB以下(27機種)も合わせると全体の2/3以上を占める。またメモリカードスロットがある機種も少数派(34機種)だ。
中国ではビジネスマンに手書きでPIMソフトに文字入力するスタイルが人気で、人気上位100機種中、手書き文字認識機能のある機種は17機種、スマートフォンは20機種となった。スマートフォンのOS別ではSymbian(9機種)が最も多く、以下Windows Mobile(7機種)、Linux(4機種)となった。
その他の機能では100機種中26機種が音楽再生機能を、59機種がBluetoothを、75機種がJavaをそれぞれサポートしている。
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