コンテンツマッチのロングテール広告で収益確保する──ネットエイジグループのWeb2.0ビジネスモデル

DHTMLブックマークレットによるソーシャルブックマーク

　2つ目のサービスは、ネットエイジ本体で運用する「Saaf」。今年8月に発表されたばかりのSaafは、DHTMLブックマークレットによるソーシャルブックマーク機能群を提供するサービスだ。ソーシャルニュースやソーシャルブックマーク、リンク集を作る「まとめサイト作成機能」のほか、Trend MachをはじめとしたSaaf対応サービスをSSO（シングルサインオン）で利用できるアカウントサービス「Saaf ID」などを提供する。

株式会社ネットエイジ
代表取締役副社長
佐藤僚氏

　登壇した代表取締役副社長の佐藤僚氏は、同社のソーシャルブックマークサービス「Saafブックマーク」のデモを披露した。Saaf ブックマークの特徴的な機能としては、DHTMLブックマークレット「Saaflet」を使って、お気に入りのWebサイトをワンクリックで簡単に登録できること。また、ブックマークに画像のキャプチャを挿入し、コメントをつけるといったブログ作成的機能もあり、ブログほどの手間をかけずに構成することができる。さらに、Saafブックマーク自体はソーシャルブックマークのため、タギングとしてまとめたものをフォークソノミーとして活用するなどの機能が備わっている。

　佐藤氏は、「将来的にはブックマーカー自身が、ブログのページに広告やアフィリエイトを挿入するようなイメージでTrend Matchの広告を載せ、自分のページで収益化できるようなサービスにしたい」と語る。

タグでつながる日本初のCGMプラットフォーム

　3つ目に紹介されたサービスは、このカンファレンス当日にサービスインしたばかりの「TAGGY」だ。ネット上に散在する「タグ」データを、サイト横断的にクローリングし関連付けることによって、CGM上のコンテンツとユーザーを有機的かつ双方向でつなぐことを目指した、日本初のプラットフォームという位置づけだ。

株式会社TAGGY
代表取締役社長
石上祐氏

　現時点では、複数のCGMサイト上に存在するさまざまな記事や情報（ニュース、ブログ、ブックマーク、フォト、ビデオ、ポッドキャスト等）を、タグを使って一括検索できる「タグサーチ機能」や、タグ単位での「RSSフィード配信機能」、ワンクリックで記事を簡単保存できる「クリッピング機能」までが提供されている。今後に向けて、保存した記事を整理してオリジナルメディアを作成しシェアできる「記事コレクション機能」や、ユーザーユニークなコンテンテンツをTAGGY発信で複数のCGMサイトに一括投稿できる「マルチポスト・アクセス解析機能」などが追加される。

　TAGGY社の代表取締役社長の石上裕氏は、「CGMにおけるすべてのアクティビティをワンストップで提供することで、情報収集のみならず情報発信やコミュニケーションまでも一元管理ができるサービスを目指す」と意気込みを語った。