東京ドーム開催「アイマス」と「ラブライブ!」コラボの異次元フェスで見た“繋げた想いが生むステージ” - (page 4)

 まずは和風ロック調の楽曲によるコラボステージに。まずはTVアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」2期第3話挿入歌のAqours楽曲「MY舞☆TONIGHT」(小市眞琴さん、丸岡和佳奈さん、花宮初奈さん)。炎が吹き上がり、小市さんのあおりも入るなかで3人がセンターステージでパフォーマンス。丸岡さんが杜野凛世として、花宮さんが乙宗 梢として歌うときの、それぞれが持つ雅な歌声に加え、小市さんが結城 晴としてステージに立つときの躍動感が存分に発揮されるようなステージに。とりわけ小市さんのターンと高々と足を蹴り上げるシーンは目を引くものとなっていた。

 それに対抗するかのように、ミリオンライブ!楽曲の「俠気乱舞」(南 早紀さん、小宮有紗さん、内田 秀さん、青山なぎささん)も披露。劇中劇にあたる任侠映画をイメージした楽曲で、センターステージのせり上がりで登場した4人が、こちらも炎が吹き上がるなかで熱唱。小宮さんが袴風衣装の個別衣装を着て登場し、曲の世界観にマッチする姿だったことも目を引いていた。

「MY舞☆TONIGHT」(Day.2)
「MY舞☆TONIGHT」(Day.2)

 シャイニーカラーズの芹沢あさひ、黛 冬優子、和泉愛依(田中有紀さん、幸村恵理さん、北原沙弥香さん)によるユニット「ストレイライト」が登場し、歌ったのは「Wandering Dream Chaser」。シャニソンのMVが流れるなかで、ユニット始まりの曲としてプロデューサーさんたちを魅了し続け、そして磨き上げてきたパフォーマンスで、高まった熱気をさらに引き上げていく。

 そこから蓮ノ空のDOLLCHESTRAによる「KNOT」に。DOLLCHESTRA楽曲は等身大の心情を歌うもののなかでもクールかつカッコいい曲調が多いなか、「KNOT」は熱く盛り上がれる楽曲。息の合ったダンスと熱く歌うなかで、佐々木さんの決めゼリフのような「行くよ」、野中さんによる渾身の「ドーム!」という叫びがこだまし、鮮烈な印象を残すものとなっていた。

「Wandering Dream Chaser」(Day.2)
「Wandering Dream Chaser」(Day.2)
「KNOT」(Day.2)
「KNOT」(Day.2)

 シャイニーカラーズから斑鳩ルカ、鈴木羽那、郁田はるき(川口莉奈さん、三川華月さん、小澤麗那さん)による最新ユニットである「コメティック」が「無自覚アプリオリ」を披露。ルカのセンター曲というなかで、これまでもシャイニーカラーズのステージで大きなインパクトを残していた、川口さんがルカとして歌うときの高い歌唱力とともに、叫びのようながなりにも近い熱唱が東京ドームで炸裂。ユニット結成にあわせて新たに加わったばかりの三川さんと小澤さんも、いきなりの大舞台でも動じないパフォーマンスを見せ、キャッチコピーの“新時代到来の予兆、黒色彗星(カラーレス・アイドル)”をそのまま示すようなステージとなっていた。

「無自覚アプリオリ」(Day.2)
「無自覚アプリオリ」(Day.2)

 興奮さめやらぬなかで、自分たちの色を染めていくかのように歌われたのは、ニジガクによる3rdアルバム表題曲の「Just Believe!!!」。それぞれの個性が表れるようなカッコ良さと、ソロ活動をしているメンバーが集ったときに放つ輝きを示しながら、前に進んでいくことを示す楽曲を高らかに歌っていた。

 ミリオンライブ!のユニット「サジタリアス」楽曲の「Raise the FLAG」(愛美さん、香里有佐さん、駒形友梨さん、末柄里恵さん)は、この日出演しているミリオンスターズのなかでも、歌の実力派4人でのステージに。今を変えていくことを激しいロックナンバーで示すような楽曲で、気合いが伝わるようなロングトーンもあり、熱く歌っていることが伝わるものとなっていた。

「Just Believe!!!」(Day.2)
「Just Believe!!!」(Day.2)
「Raise the FLAG」(Day.2)
「Raise the FLAG」(Day.2)

 Liella!はフロートに乗っての「Day1」を披露。TVアニメ挿入歌シングルのカップリング曲ではあったが、1stライブツアーで歌われるごとに評判が高まり、ライブでのキラーチューンになった楽曲でもある。いつでもスタートラインに立つことができることを示す楽曲で、ラップパートも軽快に歌いながら、さまざまな場所で歌声を届けていた。

 シンデレラガールズ楽曲の「ガールズ・イン・ザ・フロンティア」(大橋彩香さん、福原綾香さん、原 紗友里さん、黒沢ともよさん、春瀬なつみさん、小森結梨さん、花谷麻妃さん)は、シンデレラガールズの10周年記念楽曲投票企画「My Best Cinderella Songs」で1位となった人気曲。自分の力で前に進み切り開いていくことを示す楽曲を、それぞれのアイドルが持つカッコよさを醸し出しながら披露した。

「Day1」(Day.2)
「Day1」(Day.2)
「ガールズ・イン・ザ・フロンティア」(Day.2)
「ガールズ・イン・ザ・フロンティア」(Day.2)

 ここでの幕間として、シンデレラガールズの結城 晴、シャイニーカラーズの櫻木真乃、蓮ノ空の乙宗 梢、Liella!の澁谷かのんが登場。掛け合いのトークが展開されるなかで、最終ブロック“究極の歌合戦”へ。Day.1でも驚きの連続だったこのブロックで期待が高まるなか、それを上回るステージが展開されていく。

 まずは、シンデレラガールズ楽曲の「さよならアンドロメダ」を、ミリオンライブ!とAqoursがカバー。前述した「My Best Cinderella Songs」の2位となったバラードソング。人気曲の披露もさることながら、ミリオンスターズの“星”とAqoursを象徴する“海”の組み合わせに、象徴的なフレーズの“星の海”をイメージさせるようなドームの天井に投影された光の星屑の光景は幻想的。17人の歌唱キャスト陣がLEDスクリーンに横並びで大写しされたのも壮観だった。

「さよならアンドロメダ」(Day.2)
「さよならアンドロメダ」(Day.2)

 続いてはLiella!楽曲の「私のSymphony」を、Liella!とシンデレラガールがコラボ。この曲はTVアニメ「ラブライブ!スーパースター!!」1期のなかで、澁谷かのんが過去のトラウマを克服するときに歌われた楽曲であり、ライブではメンバーが追加されナンバリングライブを重ねるなかでもアレンジバージョンなどで歌われ続けている、Liella!にとっても大きな意味を持つ楽曲。一歩踏み出すと世界は変わることを示す楽曲を、Liella!はステージで、シンデレラガールズはフロートに乗り込んで歌唱。シンデレラガールズのライブで、フロートは馬車を意味する側面もあり、グッとくるところもあった。

「私のSymphony」(Day.2)
「私のSymphony」(Day.2)

 蓮ノ空のスリーズブーケ楽曲「フォーチュンムービー」(楡井希実さん、花宮初奈さん、木戸衣吹さん、香里有佐さん、河野ひよりさん、田中有紀さん、絵森 彩さん、坂倉 花さん)は、スリーズブーケの2人に加えて、ミリオンライブ!、シャイニーカラーズ、Liella!から2人ずつのキャストが登場。アイドルとメンバーそれぞれペアの関係も異なる4組が軽快に歌い、さらには間奏の口上もオリジナルのが用意され、4組の仲の良さが伝わるものとなっていた。

「フォーチュンムービー」(Day.2)
「フォーチュンムービー」(Day.2)

 ポップな雰囲気から一転、シャイニーカラーズのストレイライト楽曲「Tracing Defender」(北原沙弥香さん、集貝はなさん、駒形友梨さん、斉藤朱夏さん、林 鼓子さん、岬 なこさん、大熊和奏さん、野中ここなさん)は、各グループから歌とダンスに長けたパフォーマーと言えるキャストがそろった。オリジナルメンバーである北原さんを中心にしつつ、疾走感あふれる楽曲にのせ、8人が一面に大写しとなったスクリーンも迫力を後押しし、一瞬も目が離せないダンサブルなステージとなっていた。

「Tracing Defender」(Day.2)
「Tracing Defender」(Day.2)

 ミリオンライブ!のユニット「D/Zeal」(※読み方は「ディズィール」)楽曲の「ハーモニクス」(愛美さん、福原綾香さん、川口莉奈さん、小宮有紗さん、伊達さゆりさん、月音こなさん)では、オリジナルメンバーの愛美さんをはじめ、アイマスとラブライブ!シリーズからボーカリストと呼べるような3人ずつが登場。青と赤に分かれたステージではあるが“共鳴”がキーになっている楽曲でもあり、歌声を重ねて“協奏”するようなステージに。大人びた雰囲気の楽曲でそれぞれがクールな歌声を響かせるなか、月音さんによるキュート感全開なみらくらぱーく!ではないときの艶っぽい歌声も耳に残るものだった。

「ハーモニクス」(Day.2)
「ハーモニクス」(Day.2)

 歌い始めから大きな盛り上がりを見せていたのは、ニジガク楽曲の「繚乱!ビクトリーロード」(鬼頭明里さん、小泉萌香さん、大橋彩香さん、原 紗友里さん、末柄里恵さん、山口立花子さん、峯田茉優さん、幸村恵理さん、伊波杏樹さん、高槻かなこさん、Liyuuさん、ペイトン尚未さん、佐々木琴子さん、菅 叶和さん)。テンションがあがるEDMサウンドにのせて、背中に名前が刺繍された学ラン服風衣装をまとい、光る棒をブンブンと振り回しながら口上を口にする人気の自己紹介ソング。今回は各グループから2人ずつが参加したうえ、ニジガクメンバー以外はこのために作られたオリジナルの口上が用意された。光る棒を持った決めポーズもそれぞれ様になっているうえ、その口上が言われるたびに大きな歓声があがり、まさに夢の共演と思えるものになっていた。

「繚乱!ビクトリーロード」(Day.2)
「繚乱!ビクトリーロード」(Day.2)

 このタイミングで“ついにきた”と思えたのは、Aqoursの黒澤ルビィによるソロ曲「コットンキャンディえいえいおー!」(降幡 愛さん、佐藤亜美菜さん、黒沢ともよさん、集貝はなさん、小市眞琴さん、今井麻夏さん、春瀬なつみさん、久野美咲さん、小森結梨さん、中澤ミナさん、花谷麻妃さん)。ラブライブ!シリーズ公式YouTubeチャンネルでは、再生数849万で最も再生されている動画(※本稿掲載時)であり、TikTokで踊ってみた動画が人気を集め、「TikTok流行語大賞2022」に「よっしゃよっしゃワッショイ」のワードがノミネートされるなど話題となった楽曲。ステージでは降幡さんに加え、この日出演しているU149の第3芸能課キャスト陣が登場。インパクトの強いMVが流れるなかでパフォーマンス。全員で肩を組んでラインダンスを行う一幕もありつつ、“よっしゃよっしゃワッショイ”のダンスも繰り出したほか、「えいえいおー!」のコール&レスポンスも響き渡るなど、お祭りと言わんばかりのにぎやかさで、会場だけでなく世界中が笑顔になれそうなステージとなっていた。

「コットンキャンディえいえいおー!」(Day.2)
「コットンキャンディえいえいおー!」(Day.2)

 クライマックスに差し掛かるなかで披露されたのは、ミリオンライブ!楽曲の「Thank You!」を、シャイニーカラーズと蓮ノ空がカバー。ミリオンライブ!始まりの曲を、2つのシリーズで展開が新しいグループが、感謝の気持ちを込めて歌う光景は感慨深く、最後はキャストと観客がお互いに「ありがとう!」を口にして伝え合っていた。

「Thank You!」(Day.2)
「Thank You!」(Day.2)

 そして48曲目と49曲目に差し掛かり、Day.1では765ASとμ'sの楽曲をお互いのシリーズがカバーするという展開で期待が高まるなか、その構成はDay.2でも継承。そしてDay.1を超える驚きと興奮の選曲となった。

 まず48曲目に歌われたのは、μ'sの2ndシングルでもある「Snow halation」。象徴的なイントロが流れた段階で、2日間の公演で1番と思えるぐらいの大歓声がわき起こる。

 ライブでは落ちサビにあたる部分で、アニメーションPVでは並木が光り輝く光景にあわせて、コンサートライトの色が白から一面オレンジに切り替わる光景が恒例となっている。「Snow halation」をアイマスシリーズがカバーするということだけでも熱いのだが、μ'sが東京ドームでワンマンライブ「ラブライブ!μ's Final LoveLive!~μ’sic Forever♪♪♪♪♪♪♪♪♪~」を開催したのが、2016年3月31日と4月1日。約7年半ぶりに、この光景が東京ドームに帰ってくることとなった。

 観客もそのことをわかっていたのか、アイマスシリーズのキャスト陣が歌い進めるなかで、初めは白のコンサートライトを振りつつ、落ちサビで一斉にオレンジに輝くコンサートライトを掲げると、観客からの大きな歓声があがるほど。本当に言葉にならないほどの、壮観と言える光景が眼前に広がっていた。

「Snow halation」(Day.2)
「Snow halation」(Day.2)

 興奮とどよめき混じりの歓声と拍手が鳴り響くなか、49曲目のイントロとして流れてきたのは、劇場版「THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!」のテーマソングである、765ASの「M@STERPIECE」。アイマスシリーズの象徴的なアンセム楽曲を、ラブライブ!シリーズのキャスト陣が登場し、メンバーカラーやメンバーアイコンがスクリーンに流れるなかで歌唱。そろって喜びと充実に満ちた表情で歌っている姿が印象的で、終盤ではアイマスシリーズのキャスト陣も歌唱に参加。感動的な光景が広がり、拍手が鳴り止まない状態となっていた。

「M@STERPIECE」(Day.2)
「M@STERPIECE」(Day.2)

 ステージには「スクールアイドルミュージカル」のキャスト陣も姿を見せつつ、出演者を代表して楡井さん、関根 瞳さん、大西さん、大橋さんが挨拶。東京ドームのステージに立てたことの喜びや感謝、そして夢のようなステージだったことなど思い思いの感想が語られていった。そしてDay.2の50曲目、2日間通して100曲目は、ライブのテーマソング「異次元★♥BIGBANG」。メインステージとセンターステージを自由に行きしつつ、観客に向けて挨拶しながら歌う。グループの垣根を越えたことを象徴する光景も、どこか夢見心地になれるもの。ラストはDay.2でも出演者全員が横並びとなって手を繋いで挨拶。降壇する際、伊波さんが高らかに「また必ず会いましょう!」と声をあげると、さらに歓声が沸き、大団円を迎えた。

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