国家安全保障上の懸念が高まる中、米大統領府は政府職員らに向けて、連邦政府用のデバイスからソーシャルネットワーキングアプリ「TikTok」を削除する期限を指示した。行政管理予算局からの覚え書きによると、連邦政府機関は米国時間2月27日の時点で、30日以内にデバイスとシステムからTikTokを削除し、インターネット経由でTikTokにアクセスすることを禁止するという。
この30日間の期限については、Reutersが先に報じていた。
中国企業の字節跳動(バイトダンス)が所有するTikTokには、厳しい目が向けられている。同社が保有する米国ユーザーのデータに中国政府がアクセスできるようにする恐れがあるなど、同サービスが国家安全保障上の脅威になると懸念されているからだ。米連邦捜査局(FBI)のChristopher Wray長官は2022年11月、このアプリが 「大勢のユーザーのデータ収集や推奨アルゴリズムを操作して、その気になれば影響力工作に利用したり、多数のデバイスのソフトウェアを操作するために利用される可能性がある」と述べた。米連邦通信委員会(FCC)のBrendan Carr委員は同年、TikTokを「高度な監視ツール」と呼んだ。
12月には、米国議会議員らがTikTokを政府のデバイスから利用することを禁止し、カナダ、欧州連合(EU)、台湾といった他の国や地域、米国の多くの州も同様の措置をとってきた。
TikTokはコメントの要請にすぐには応じなかったが、以前には中国政府とデータを共有することはないと述べていた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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