「Android」搭載スマートフォンの上位機種では、2023年内にもQualcommのプレミアムモデムチップセットの次期モデルの搭載が始まり、次世代ネットワークである5Gへの接続性能が向上する可能性が出てきた。
Qualcommが米国時間2月15日に発表した5Gモデム「Snapdragon X75 5G Modem-RF System」(以下「X75」)は次世代スマートフォン向けで、サムスンが発表したばかりの「Galaxy S23」シリーズに採用されている「Snapdragon X70」に取って代わるものだ。「5G Advanced」に対応しており、5G接続性能の向上、消費電力の低減、前モデルの2.5倍の人工知能(AI)処理性能が特色で、より快適なネットワーク接続を実現しているという。
X75ではソフトウェアがアップグレードされ、エレベーター、地下鉄の車両内、空港、立体駐車場のような、スマートフォンの電波がブロックされがちな場所でネットワーク接続をさらに維持できるように設計されていると、Qualcommは述べている。
X75は、Sub6帯と呼ばれる低周波5Gとより高速でつながるミリ波の5Gへの接続に加えて、スマートフォンから人工衛星経由でテキストメッセージやデータを送信できる「Snapdragon Satellite」に対応している。Qualcommはこの機能を「CES 2023」で発表した際、現行のX70モデムで2023年中に利用可能になると話していたため、新しいX75で対応することに関しては驚きではない。
X75はスマートフォンの上位機種のほか、PC、IoTデバイス、自動車などにも搭載されるとQualcommは説明したが、X75を搭載する具体的なデバイスの発表はなかった。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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